ITIL入門―ITサービスマネジメントの世界標準フレームワーク | |
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今日はITILファウンデーション試験を受けてきました。
「ITILって何?」という方のほうが多いのではないかと思いますが、ITILについて説明する前に現代のITの実態について少し書いてみようと思います。
急速に普及はしたものの、企業におけるIT運用はまだまだ様々な問題を抱えています。
その中のひとつとして、ITサービス提供サイドの活動の大半が問題が発生してからの対応(=リアクティブな活動)に費やされてしまっており、防止策を実施したりリスクマネジメントを行ったりといった事前の対応(=プロアクティブな活動)になかなか資源を投入できないでいるという問題があります。
そのため体系的なITマネジメントの仕組みがいつまでたっても確立できず、プロセスの改善の機会は奪われ、ひたすら事後処理におわれるという負のスパイラルを回し続けている企業が実は多いのです。
また、ITサービスにかかっているコストが見えにくく、効果が評価しづらいという問題もあります。
このような状況ではITが経営に十分に貢献しているとは言いにくいでしょう。
そこで誕生したのがITILという概念なのです。
簡単に言うと、ITILとはITサービスマネジメントの世界標準フレームワークであり、世界のベストプラクティスを集めて体系化したものです。
日本ではやっと普及し始めましたが、欧米では既に当然のものとして、企業のITサービスマネジメントに大きく影響を与えています。
これは企業の情報部門の活動と密接に結びつく概念なので、システム運用を事業とするうちの会社にとっては避けて通れないものなわけです。
また、最近のITに対するニーズが以前の人手の削減や自動化から意思決定の高度化へと変化していることを踏まえれば、経営に携わる人にとっても見過ごせない概念でしょう。
これからITILについて勉強しようという人には、V2(バージョン2)を受けるのであればまずは本書、『ITIL入門―ITサービスマネジメントの世界標準フレームワーク』を読んで、大枠を理解しておくことをオススメします。
その上でネットにある無料の模擬試験問題をくり返し解けば、ほぼ間違いなく合格できるでしょう。
合格点は65点なので、それほど難しい試験ではありません。
ちなみに私も昨日の一夜漬けで今日の試験に挑みましたが、87/100で危なげなく合格できました。
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2 Comments
一口に「IT」と言っても、ものすごく広いですよね(汗)
IT系の資格試験がたくさんあるのを最近知りました。これからはIT関係の勉強も進めていきたいと思っているのですが…。
当分手探りになりそうです。会計とITをつなぐ何かがあればいいんですけどね。
ぼってぃーさん
資格試験、めっちゃありますよ(笑)
システム運用を担う情報システム部は、別名「コスト部」と呼ばれるくらい、コスト削減の対象になりやすいです。
必要な業務なのですが、効果が見えにくかったり、ランニングコストが高額になってしまったりすることが原因ですね。
会計と関わることは多いと思いますよ。