必ず最善の答えが見つかる クリエイティブ・チョイス | |
堀内 浩二
日本実業出版社 2009-04-23 おすすめ平均 |
堀内浩二さんの『必ず最善の答えが見つかる クリエイティブ・チョイス』を読みました。
●「転職するべきか、それとも今の職場に留まるべきか」といった二者択一問題に悩んでいる
●起業したいとは思うものの思い切ったリスクをとるような行動ができず、自分の決断力のなさに不安を覚えている
本書はこのような悩みを持つ人に是非読んでほしい一冊です。
新しい職場でのチャレンジに心惹かれるものの、今の職場に留まるほうが無難だという思いもやはりあり、どちらを取るべきかで悩んでしまう。
起業して自分の夢に挑戦したいとは思うものの、失敗したときのリスクを考えるともっと無難なキャリアプランを選択したほうがいいのではないかと悩んでしまう。
こういった「どっちを取るべきか?」という二者択一問題の罠に人はえてして陥りがちです。
しかし本書を読むと、上記のような「どっちを取ってどっちを切り捨てるか」という考え方から脱却し、「どちらも満たすような選択肢をいかに自ら創り出すか」を考えることの重要性に気づかされます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● 創造的な選択の螺旋
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第一の原則 【目的】「おもいきって」かつ「個人的な」目的を立てる
第二の原則 【手段】「論理的に」かつ「直感で」選択肢を広げる
第三の原則 【試行】「偶然を求めて」かつ「勇気を出して」踏み出す
第四の原則 【自得】「楽しみながら」かつ「終わらない」物語を創る
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● 目的を再定義する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆目的を洗い出すためのチェックリスト
・目的を列挙したか?
・問題に対する目的を拡大したか?
・問題に対する目的をさらにいっそう探求したか?
・達成しようとしている目的は何か?
・もっと大きな目的は何か?
・何を達成しようとしているのか、ほんとうに分かっているのか?
・顧客の目的、またその顧客の顧客の目的は何か?
・小さな目的達成の必要をなくすような、よりいっそう大きな目的は何か?
二者択一の罠に陥っているときは、あたかもどちらか一方を選ぶしか手段はないのだという錯覚に陥ってしまいがちです。
そういうときに「そもそも目的は何なのか?」と一度考え直し、目的を再定義すると、手段は他にもいくらでもあるのだと言うことに気づくようになります。
選択肢が広がり、より創造的な意思決定が出来るようになるわけですね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● 試して、学ぶ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
キャリア・チェンジを試みる際の最大の間違いは、目的地を決めてから一歩を踏み出そうとすることだ。この考え方がよい結果につながらないのは、(略)実際に行動し、具体的な選択肢を試すことで人は自分を知るようになるからだ。
私はよく、まず目的(やりたいこと、実現したいこと、夢、目標)を決めて、その後にそれをどう実現するのかと言う手段を考えるのが重要だと言うことを述べています。
ただ、目的というのはひたすら考え続けていれば見つかるものかというと、そういうわけではありません。
私もいろいろと試し、挑戦して、その過程で考えた様々な事柄が絡み合った結果、やっと自分のやりたいことが明確になってきました。
なので、目的が決まるまでは一歩を踏み出そうとしないというのは、あまり賢い方法だとはいえないと思います。
具体的な選択肢を試してみて、はじめて明確になる目的もあるのです。
だからこそ、まだ自分のやりたいことや実現したいことがわからないという人には、まずはなんとなく自分の興味ある方向・心惹かれる方向に進んでみること、そしてそこで目一杯挑戦しながらフィードバックを得て、だんだんと目的を明確にしていくことをすすめたいと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本書はhiroさんのブログにて紹介されているのを見て、読んでみました。
本書に興味を持った方は、合わせてhiroさんの記事も読んでもらえると、より理解が深まると思います。
また、本書は引用されている参考書籍も非常に充実しているのですが、中でも私が特にオススメしたいのは、当ブログでも何度もイチオシしているケン・ブランチャードの『ザ・ビジョン』ですね。
ザ・ビジョン 進むべき道は見えているか | |
田辺 希久子
ダイヤモンド社 2004-01-08 おすすめ平均 |
是非本書とあわせて読んでみてください。
両方とも非常にオススメです。
以下、私用メモ
「(社会)起業家は共感という資本を集めなければならない」
勇気というスキルを高める一つの方法は「小さなチャレンジに分解し、試していく」やり方を磨くこと
必ず最善の答えが見つかる クリエイティブ・チョイス | |
堀内 浩二
日本実業出版社 2009-04-23 おすすめ平均 |
2 Comments
育児休業から復帰し、バタバタしているうちにご無沙汰してしまっていました。ブログを移転されたのですね。
お仕事で忙しい中でも、書評を継続されていて尊敬します。
この本、とってもおもしろそうですね。
女性は0か100かの極端な選択に走りがちだという話も耳にしたことがあるので
(そして自分にもその自覚があります)、ぜひ読んでみようと思います。
ありがとうございました。
henchanさん
お久しぶりですね。
新ブログでもどうぞよろしくお願いいたします。
この本はイチオシですよ!
是非是非、読んでみてください。