何でもすぐ決めすぐ動く、すぐやるチームのつくり方 | |
豊田 圭一
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) 2009-04-14 おすすめ平均 |
豊田圭一さんの『何でもすぐ決めすぐ動く、すぐやるチームのつくり方』を読みました。
以前の記事で書いたように、私は今とある新人企画でリーダー役を務めているのですが、チームを運営する上ではいろいろな問題や課題が出てくるものですよね。
例えば、皆が思ったように動いてくれないとか、積極的にコミットしてくれないとか、なんとなくモチベーションが低そうだとか…。
本書はそんな悩みを抱えている人に是非読んでもらいたい一冊です。
チームを変えていかなければと思っているビジネスパーソンに必要なもの、それが「人を巻き込む力」です。
“すぐやるチーム”をつくるには、自分自身が”すぐやる人”になる必要があります。
あなたの即断即決の行動力が、メンバーを巻き込み、メンバーの意識を変え、すぐやるチームを生むことになるのです。
まずは自分が素早く動くことで「巻き込み力」を発揮すれば、“集団”を「気づく」→「決定する」→「行動する」→「学ぶ」の実行サイクルを素早く回せる“すぐやるチーム”に変えることができる。
私も早速実践してみようと思います。
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● 見切り発車
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すぐに行動したほうが良さそうなのは何となくわかってはいても、現実にはなかなか動き出せないものです。
●まだ準備ができていないから、失敗する可能性がある
●時間がない
●お金がない
●人脈がない
●タイミングではない
等などいろいろと理由は考えられますが、しかし、
いつになったら、時間ができ、お金が貯まり、人脈ができ、実行できる立場になるのでしょうか?行動派の人たちは、はたしてそれらの条件が揃うのを待って行動を起こしたのでしょうか?
どれだけ準備をしても、想定外のことは起こるものです。
十分に時間をかけて完璧な準備が出来たと思っても、いざアウトプットしてみると全然良い反応が得られなかった、となる可能性もあります。
であるならば、ある程度の準備が出来たらとりあえず実行してみて、マーケットの反応などを見ながら学び、修正を加えつつ計画を進めたほうが、結果的には早くゴールにたどり着けるのではないでしょうか。
Googleやmixiなど、ウェブ上で提供しているサービスがベータ版からスタートしてるのも、まず出してみて、マーケットの反応を見ながら修正を加えていくというやり方を取っているのです。
なかなか実行できないという人は、7割程度の準備が出来たと思ったら思い切って「見切り発車」することを心がけるといいかもしれませんね。
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● チャンスは行動する人にやってくる
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私自身の今があるのは15年前、25歳のときに同じ会社の先輩から「会社を辞めて一緒にやらない?」と声をかけられ、起業に参加したことがきっかけです。
当時の私は今から考えると、かなりダメダメなサラリーマンでした。モチベーションは低く、遅刻の常習犯で、仕事も言われたことをこなすだけ。それなのに、自分にチャンスがないなんて思っていました。
(中略)
そんな私に舞い込んできた「会社、一緒にやらない?」という誘い。チャンスと言えばチャンスなのですが、私にとっては新しいチャンスというよりも、「今いる場所から逃げるチャンス!」と思ったのも事実です。
当事は逃げるような思いで起業したかもしれませんが、その会社は今でも存続し、私にとっては本業となっています。そして、そのビジネスをしてきたからこそ、業界のNPO団体で副理事長を務めたり、厚生労働省の委員会で委員を務めたり、あるいは、その後、海外で利用するレンタル携帯電話の事業を立ち上げたりと、様々なキャリアを積むことができました。
これらすべての始まりは、25歳のときに起こした行動だったのです。
この部分に非常に共感しました。
去年の今頃、私は初めて大きな失敗を経験し、挫折を感じていました。
しかし、あのとき思い切って自分を信じて行動していなければ、自分の未熟さを知り、変化を求めて本を読み始め、やりたいことを見つける今の自分はなかったと思います。
失敗のリスクを軽減することばかり考えていると、自分のできる範囲でしか行動しないため、変化がありません。
自分の能力の範囲を超えるようなことにも挑戦してみるからこそ、失敗を通して今まで気づかなかったことに気づき、学び、成長することができるのではないでしょうか。
例え道中で失敗を繰り返したとしても、行動し、挑戦し続けた人のほうがはるかに早く成長し、ゴールにたどり着ける。
失敗するその瞬間は怖いしつらいかもしれませんが、あきらめずに挑戦し続ければ、いつか「あの失敗がなければ今はなかった」と振り返れる日が来るはずです。
であるならば、行動しない理由なんてもうないのです。
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● 各メンバーの役割を決める
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プロジェクトを遂行するにはいろいろな役割を担う人が必要です。そして、人にはそれぞれ得意分野、不得意分野があるように、チームには適材適所な人材登用が不可欠です。
そして役割を決めたら、その役割の範囲は「あなたの義務と責任」であることを伝えます。「義務」と「責任」を与えるということは、権限を与えることでもあります。権限が与えられたら、その範囲は自分が主役です。自分の頭で考えて行動することになります。
人は期待の大きさに比例して成長するとはよくいいますが、これも同じ考え方ですね。
「義務」と「責任」の伴う役割を与えられた人は、その期待に答えようと自分の頭で考えて行動するようになる。
実は私もノートにメンバーの長所や特性を見つけては書き込んで、「この人はどんなことをやってもらえば力を発揮させてあげられるかな~」といろいろ妄想しています。
“すぐやるチーム”を作ろうと思ったら、メンバー個人個人にしっかりと自分の頭で考え、行動してもらう必要があります。
なので、こういった工夫を通して企画に対する「オーナーシップ」を持ってもらうことも大事なのではないかと思っています。
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本書は豊田さんより、送付していただきました。
以前お会いしたときも「なんだかテンションが高くて、熱い人だな~」と感じたものですが、本書からもそれが伝わってくるようで、気持ちよく読ませていただきました。
ありがとうございました!
何でもすぐ決めすぐ動く、すぐやるチームのつくり方 | |
豊田 圭一
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) 2009-04-14 おすすめ平均 |
2 Comments
こんばんは。「私もノートにメンバーの長所や特性を見つけては書き込んで」というのはリーダーとしてあるべき姿ですね。TAKUさんはとても良い上司になりそうです。
周りを動かすためにはまず自分から。モチベーションは伝染性があります。私も自ら行動を起こして、周りにモチベーションを伝えようとがんばっています。
多ぁ忙さん
そうですね、まずは自分が行動しなければ、周りを変えることは出来ませんよね。
新人だからとか年次が低いからと引いて構えずに、
やったほうがいいと思ったことはどんどん実行しようと思います!