ブライアン・トレーシーさんの著書、「ブライアン・トレーシーの 話し方入門 ー人生を劇的に変える言葉の魔力」を読んだ。
著者は講演プロフェッショナルである。
しかし、何も話す技術が必要なのは講演家のみではなく、会議であったり、プレゼンテーションであったり、セールスであったりと、「話す技術」が必要な場面は数多くある。
本書は不安への対処法、人をひきつけるテクニックといったスピーチの基本はもちろん、会議、プレゼンテーション、セールスのそれぞれの場面に応じた「コツ」も扱っており、誰が読んでも得るものがあると思う。
自分は話すのが苦手だと思っている人も、心配する必要はないそうだ。
なぜなら、優れた話し方は習得できるからだ。
1.願望―上手に話したいという強い思い
2.決心―あらゆる努力をする決意
3.訓練―必須スキルをマスターするまで繰り返し鍛える
4.決意―何があってもやりぬく
この4つを満たす限り、誰でも優れた話し手になれるようだ。
これは特別な才能は必要ないというわけではなく、「上手に話したい!そのためならなんでもする!」と思えることがそもそも才能なのだろう。
だから、今現在苦手かどうかは全く関係がなく、「上手に話したい!」という思いがある人は誰でも本書を読む価値がありそうだ。
上記の4条件を見れば分かりそうだが、優れた話し手になるには、とにかく「話して、話して、話して、話す」しかなく、近道はない。
また、実際に優れたスピーチを行うには、スピーチのスキル・テクニックだけでは全く不十分で、むしろスピーチの成否を決める90%は「事前準備」なのだそうだ。
今苦手意識をもっているかどうかは全く関係ないようです。
どんな訓練が必要なのかを知り、それをひたすら繰り返し身につける。
本番前は徹底的に事前準備をする。
この2条件を満たす準備のある人に、本書をお勧めします。
以下、私用メモ
●短いスピーチの構成―何を話すのかを告げる(冒頭)、冒頭で予告したことを1~3の論点に絞って話す、まとめる
●講演は、講演を聴き終えた人がどんな気持ちになっていてほしいのかという「ゴール」を定めて、その達成のためにすべてのスピーチの中身を考える
●聴衆のことを事前にリサーチする
●論点の変わり目は分かりやすく
●自信にあふれた講演は、人々に心から聞いてもらいたいという強いメッセージがあって始めて成り立つ
●最初は良い第一印象を与えることに集中する
●いいタイミングとペースを保つ(ゆっくり、明瞭に、自信を持って)
●理解の間、ドラマチックな間、強調の間、文章完成の間を設ける
●セールストークでまずするべきことは、相手の不安を和らげ、信頼感を持ってもらうこと
●顧客の苦痛、問題、満たされないニーズ、達成されない目標を見出し、それをどう解決できるかを考える
●再訪問はしない
ブライアン・トレーシーの 話し方入門 ー人生を劇的に変える言葉の魔力 | |
門田 美鈴
日本実業出版社 2008-07-17 おすすめ平均 |
2 Comments
人前で話す機会はとても多いですが、なかなかうまく話せないですね(^^;
>「上手に話したい!そのためならなんでもする!」と思えることがそもそも才能なのだろう。
心強い言葉ですね。
話し方で内容の納得度、伝わり方も当然変わりますからね。
本書Checkしてみます。
ありがとうございます!
BJさん
私も人と話すとき、
思わず急いでずばーっと話してしまうことが多いので、
本書を読んで反省しました^^;
>心強い言葉ですね。
私も上手に話せるようになりたいと思う一方、
人前に立つことに不安を感じないような才能が
必要なのだろうかと、少し心配してました。
しかし、優れた講演家でさえも壇上に上がるまでは不安を感じるものらしいので、
気にせず練習しようと思います!