辻秀一さんの著書、「スラムダンク勝利学」を読んだ。
ちなみに私はスラムダンク全31巻を持っている。
『スラムダンク』は単にバスケットボールのマンガではありません。
その中には我々スポーツ関係者が学ばなければならない貴重な考え方が、
何気なくかつ数多く含まれているのです。その意味で、『スラムダンク』はきわめて奥が深く、
バスケットボールを超えたスポーツ指導書、さらには人生の哲学書といっても
過言ではありません。
本書は『スラムダンク』に描かれている、「勝利するための考え方」を解説したものである。
私が特に気になったのが、「目標のために今すべきことに全力を尽くす」という姿勢と、全力を尽くす、情熱を燃やす、自信を持つ、あきらめないということを習慣化することだった。
桜木花道は原作の中で、何度も「今が重要」だと言う。
海南大付属戦で負傷した赤木の変わりにセンターを勤めたとき、彼は
「オレに今できることをやるよ!!やってやる!!」と言った。
花道は自分と赤木を比較したり、自分が出ることで点差が開いたらどうしようと考えたりせず、ひたすら自分のできること、やるべきことに集中したのだ。
王者山王工業戦でもそうである。
花道は背中を負傷したとき、安西先生が止める中、
「オレは今なんだよ!!」と言ってコートに戻っていった。
思考が未来や他者との比較に向いてしまうと、そこから不安が生まれ、自分のセルフイメージが小さくなり、よいパフォーマンスができなくなる。
常に「今に生きる」という習慣を持つことが、勝利につながるのだそうだ。
また、この「今すべきことに全力を尽くす」という姿勢と共に、勝利に必要な「情熱を持つ」「自信を持つ」「あきらめない」といった考え方は、日ごろから習慣化して始めて実践で生きる。
練習でできないことは試合でもできないとはよく言うが、それと同じである。
普段から全力を尽くすこと、今やるべきこと、そして自分自身を信じること、あきらめないということを習慣化して始めて試合でもそれが実践できる。
普段から目標を達成したときをイメージし、情熱を沸きあがらせている人が始めて、困難に直面してもなお情熱を呼び覚ませるのだ。
根拠があるから自信があったり、根拠があるからあきらめないのではなく、そういった姿勢を日ごろから実践し、「習慣化」することが何より重要なのだ!
スラムダンク勝利学 | |
辻 秀一
集英社インターナショナル 2000-10 おすすめ平均 |
2 Comments
またマンガ読みたくなりました(^^;
辻秀一さんってスポーツドクターなんですね。
なかなかHPも良いことが書いてありました。
http://www.doctor-tsuji.com/tsujimethod/
BJさん
HPはチェックしていませんでした、ありがとうございます!
昨日、水泳でオリンピックに出るような人と一緒に
インターハイで泳いだりしている中学の時の同級生と
会いました。
いろいろ質問してみたのですが、
「練習のための練習をしないことが大事」というのが印象に残ってます。
「突き抜ける」ためにはまずは期日を明確にした目標を持ち、
そのために「今日やるべき練習」が何なのかを理解し、
一日一日集中してそれに全力で取り組むのだそうです。
それが続けられるのはやはり、そもそも水泳がすきなのと、
目標を達成したいという強い願望があるからなのだそうです。
好きな対象を見つける努力と、その対象を好きになる努力の
両方が必要なのですかね~。