アイデアのちから | |
飯岡 美紀
日経BP社 2008-11-06 おすすめ平均 |
チップ・ハースとダン・ハースの『アイデアのちから』を読みました。
優れたアイデアに法則があるとは思っても見なかったのですが、
優れたアイデアとは、発想力があるアイデアマンが天才的な思いつきから生み出すものではなく、一定のフレームワークに従ってもとのアイデアを練りこんでいけば、高い確率で優秀なアイデアが生まれるということである。
この本は驚きの一冊でした。
本書で解説されている「記憶に焼きつくアイデアの六原則」、
1.単純明快である
2.意外性がある
3.具体的である
4.信頼性がある
5.感情に訴える
6.物語性がある
このフレームワークを本書の解説を勤めている勝間さんの著書『お金は銀行に預けるな』に当てはめると、みごとに全ての条件を満たしています。
特にタイトルには「銀行にお金を預けてはいけない」という単純明快さと「え?銀行にお金を預けちゃいけないの?」という意外性があり、本書を読んだことがなくてもタイトルだけは脳裏に焼きついているという人は多いのではないかと思います。
はい、私もその一人です。
アイデアを考える際にこのフレームワークを当てはめて練りこめば、確かに私でも優れたアイデアを生み出せそうです。
このフレームワーク、身近な例だけでも例えばブログを書くとき、企画書を書くとき、セールスレターを書くとき、プレゼン内容を考えるときなどなど、使える場面の多さを考えれば、1600円というのはちょっと安すぎるのではないかと思うくらい、高い効果が得られるのではないかと思います。
これは何としても使いこなしたい一冊ですね。
非常にオススメです。
以下、私用メモ
● 単純明快である
1.アイデアの核となる部分を見極める
2.アイデアから余分なものをはぎとって、一番大切な本質をむき出しにする
3.大事なのは平易化ではなく、的確さと優先順位
4.核となるメッセージは、何が大切かを思い出させ、誤った選択を予防する
5.相手が既に知っている概念と結びつければ、新しい概念も理解しやすくなる
● 意外性がある
・パターンを破る
・どうやって感心をつかむか、どうやって関心をつなぎとめるか、という驚きと興味
・人は驚くと答えを見出そうとする
・先が読めてはならないし、後から考えれば理解できるものでなければならない
・「はぁ?」と最初に思わせると、「なるほど」の納得度が大きくなる
● 具体的である
・具体的なアイデアは記憶しやすい
● 信頼性がある
・細部はメッセージに具体性と実感を与えることにより、メッセージの現実味を増し、より信じられるものにしてくれる
・核となるアイデアを象徴し、裏付ける細部を見出さなければならない
● 感情に訴える
・心にかけてもらうための最も基本的なやり方は、相手がまだ心にかけていないものと既に心にかけているものの間に関連性を持たせることだ。
・自己利益を伝える、受ける本人を主語にする
・関連付けを利用する、自己利益に訴える、アイデンティティに訴える
● 物語性
・「挑戦」の筋書き、「絆」の筋書き、「創造性」の筋書き
本書の解説にて紹介されているのですが、
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1)
作者: マルコム・グラッドウェル, 高橋啓
出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
発売日: 2007/06/23
メディア: 文庫
これもあわせて読んだほうがいいみたいですね。
近々読んでみようと思います。
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飯岡 美紀
日経BP社 2008-11-06 おすすめ平均 |
2 Comments
こんにちは。
参考になる一冊ですよね。
フレームワークとして、せひとも使いこないしたいところです。
実践は、なかなかむずかしいところですが。
ビジネス書スクエアさん
確かに実践するのはなかなか難しいものですよね。
その点、勝間さんはやはりすごいなぁと感じます。