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Author Archives: 河村 拓

『「好き」からはじめよう 大切なことに気づく45のメッセージ』

中島未月さんの著書、「「好き」からはじめよう 大切なことに気づく45のメッセージ 」を読んだ。
始めて詩集を読んだ。
本書のメッセージは五行歌という形式でつづられているのだが、その5行の中に作者のエッセンスが込められており、それを自分の実体験などと照らし合わせながら深く掘り下げていくと、何か見えてくるものがある。
たまにはこういうのもいいんじゃないでしょうか。
ということで、自分が気に入ったものを紹介。

マイナスな
気持ちに
とらわれたら
あの人、ではなく
わたしに戻る

正しい道
なんて、ない
歩いた道を
好きになれば
それでいい

決心ではなく
勇気ではなく
その道をゆく
覚悟が
あるかどうか

他人に望むばかりでは何も変えられない。
何かを変えようと思ったら、自分が変わるしかない。
何が正しいかなんて結局は分からないし、自分が選んだ道を保障するものは何もない。
しかし、真剣に歩けば、絶対に道はつながっていく。
そう信じることで、自分の想いや直感に従う勇気を持てる。
さて、あとは覚悟だ。

「好き」からはじめよう 大切なことに気づく45のメッセージ
「好き」からはじめよう  大切なことに気づく45のメッセージ 谷山 彩子

リヨン社 2008-05-22
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star今の時代に、貴重な本
starセンチメンタルジャーニーにオススメ
starすーーーーーーーっとします♪

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『気づいた人はうまくいく!―ビジネス・チャンスの見つけ方57』

阪本啓一さんの著書、「気づいた人はうまくいく!―ビジネス・チャンスの見つけ方57」を読んだ。
題名のとおり、ビジネス・チャンスの見つけ方を57のテーマから解説しているわけだが、効果的な商品の「ネーミング」や「ブランディング」のコツから「ポジティブな職場作りが組織の活力を生む」「愛こそすべて」など、扱っている分野が非常に広い。
本書で様々な切り口をざくっと知ったら、後は興味を持ったテーマについて他の著書を読むなど、自分で深く掘り下げてみるといいと思う。
また、実際に「困ったことは起こらない」という考え方が紹介されているように、本書は斎藤一人さんの考え方に通じるものが多く、実際に著者も影響を受けているようだ。
「資本金がない」「立地条件が悪い」などないものねだりをするのではなく、サービスの本質を追及し、本当に顧客に喜んでもらうためには何をすればいいのかを知恵を絞って考え、出来ることは全て実行することが結局は必要なのだと感じた。
「笑顔」「おもてなし」などは無料でできるわけで、工夫次第でいくらでも効果的に出来る。
このような「ブランドゾーン」を「機能ゾーン」とともに高めていくことが、お金を頂くだけでなく「ご贔屓にしていただく」ことにつながる。

気づいた人はうまくいく!―ビジネス・チャンスの見つけ方57
気づいた人はうまくいく!―ビジネス・チャンスの見つけ方57 阪本 啓一

日本経済新聞出版社 2008-05
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おすすめ平均 star
star一を知って十を学ぶ(気付く)
star非効率が 利益を上げる
star視点はすばらしいと思うが深さが足りない

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『謎の会社、世界を変える。―エニグモの挑戦』

株式会社エニグモ共同最高経営責任者、須田将啓さん・田中禎人さんの共著「謎の会社、世界を変える。―エニグモの挑戦」を読んだ。
「世界初」を連発する今注目のベンチャー「エニグモ」の企業物語が、実際の起業者によって語られており、臨場感満載で非常に面白い。
2004年の会社設立依頼、2005年2月に第一弾サービス「BuyMa」グランドオープン、2006年3月に第二段サービス「プレスブログ」開始、2007年2月に第三弾サービス「filmo」開始、同年9月に第4段サービス「rollmio」でアメリカ進出、2008年1月に第5段サービス「シェアモ」開始と、次々と「世界初」のサービスを生み出すエニグモ。
その企業物語から感じたのは、ベンチャーには、
優れたビジネスモデルとそれを何が何でもやり遂げる想い
「想い」を共有できるビジネスパートナー
「スピード」と「スモールスタート」
が必須であるということだ。
優れたビジネスモデルは、まずアイデアがなければ始まらない。
エニグモの優れたアイデアは、最新の情報・動向や自社の状況を頭にインプットし、それらを頭の中で様々な角度から組み合わせていく中で自然と生まれている。
そして、「何が何でも実現させてやる」「二人で世の中を変えるぜ」という創業者の想いがあったこと、それが困難にあいながらも決してあきらめずに様々な方法を試し続ける行動力につながったことが、エニグモのサービスが実現できた大きな要因の一つだと思う。
同時に、その創業者の「想い」を共有でき、ビジネスライクな取引ではなく、共に何かを実現していくような「パートナー」に恵まれたことも大きかった。
第一弾サービスである「BuyMa」のシステム開発を某有名な上場IT企業に依頼したとき、オープン一週間前になって「できなかった」と言われたようだ。
結局単なるビジネスの関係であったため、創業者の持っていた「夢」や「想い」などはお構いなしで、「たかがベンチャー」くらいの軽い対応をされたのである。
しかしそこであきらめずに新たな受託先を探し、今度は「想い」を共有でき、共にそれを実現していこうと言うパートナー企業を見つけることが出来た。
期日までにしっかりとシステムを完成させてくれただけではなく、「ベンチャーだから金銭的にも余裕はないでしょう」とエニグモ側に有利なようにいろいろと計ってくれたようだ。
そういうパートナーだったからこそ、オープン後に問題が生じたときもリアルタイムで対応してもらえたのだろう。
そして最後に「スピード」と「スモールスタート」だ。
同じようなアイデアを考えている人は他にもいるわけで、問題はいかに一番乗りするかなのだ。
一番乗りして最初にユーザーをつかんでしまった側と、それを後から追う側とでは、優位性が全く異なってしまう。
「100%のものをじっくり作ってからオープンする」ではなく、「60%でもいいからまずはスモールスタートする」が重要なのだ。
海外のネットベンチャーの勢いに比べると、日本は今確実に見劣りする。
しかしそんな中でエニグモのような会社が「世界とはこうあるべき」と純粋にチャレンジしている姿は、「日本でもやれる」「俺たちもやれるんだ」という勇気を私たちに与えてくれる。
こういう会社がどんどん増えていけば、そしてそれに影響を受けて夢を実現しようと起業する人たちが増えていけば、きっと日本、そして世の中はよりよくなる。
「日本にもこんな会社があるんだな」と熱くさせられる一冊だった。
“Make the world a better place.”
小さくまとまらず、何か野心を持てば、仕事だろうと何だろうと人生は楽しくなるはずだ。

謎の会社、世界を変える。―エニグモの挑戦
謎の会社、世界を変える。―エニグモの挑戦 須田 将啓

ミシマ社 2008-03-14
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おすすめ平均 star
star世界初のサービスを生み出すエニグモ
star新ジャンルかも
starマーケティングのエッセンス☆☆☆☆

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『アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者』

小川浩さんと林信行さんの共著、「アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者」を読んだ。
本書は、
第1章 世界を変え続ける企業 アップルとグーグルの共通項
第2章 アップルとグーグル 異なる戦略とビジネスモデル
第3章 アップルとグーグルの接近と日本にもたらす影響
という内容になっており、アップルとグーグルの特長について、幅広く扱いつつ両者の共通点や相違点を紹介する。
ただ、内容が多岐にわたる分広く浅くなっており、それぞれについて詳しく分析がなされてるわけではなく、あくまで「紹介」という感じだ。
なので、アップルやグーグルについて興味のある人の入門書として読むのをお勧めする。
また、より詳しくアップルについて知りたければ、
「iPodは何を変えたのか? 」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080422/1208845095)
「iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり 」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080502/1209693037)
をお勧めする。
もしくは、スティーブ・ジョブズについて知りたい人には、
「スティーブ・ジョブズ-偶像復活」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080411/1207922183)
をお勧めする。
さて、アップルとグーグルは何かと似通っている部分が多い。
しかし、それもそのはずである。
なぜならば、両者に流れている「根本的な考え方」が同じだからだ。
両者には「今」という時点の常識に縛られず、自由に発想する力がある。

この両者が決定的に似ているのは、帰納法で考えるのではなく、演繹法で事業を考えていることだ。つまり、何か理想の世界、こうあるべきだという確固たる想いがあり、どんな紆余曲折を経てもそこにたどり着くんだという、理想に対して殉ずる決意があるところだ。その一途な態度が、世界のファンをしびれさせていると言えるのである。

だから彼らは、相対思考の罠にははまらないのである。
他者のサービスばかりを意識せず、いいものを何かを絶対思考で考える。
他者との比較からスタートすると、どうしても大きな飛躍は望めない。
大事なのは、製品の本質を検証し、それに対して自社の強みをどう生かすのかだ。

アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者
アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者 小川 浩

インプレスR&D 2008-04-21
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おすすめ平均 star
star Apple+Google vs MS+Yahooの対比が面白い
star金と時間の無駄!
starう~ん…

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『「真のリーダー」になる条件 初めて部下をもつ人へ』

人はえてして変化することを嫌う。
変わらなくても済む理由を見つけるのは得意だが、変わるための方法を見つけるのは苦手である。
私の周りにもそういう人はいる。
格差社会に不安を覚えるならば、後々困らないように自分を変える努力をすればいいだけなのに、「とりあえずこのままでも生きていけるなら・・・」と安定を求め、現状維持を選択する。
そういう人に限って「弱者に弱い政治だ」とか、「格差をなくし平等な社会を作るべきだ」などと、自分は何もしないくせに国に文句を言う。
でも、最終的には国が何とかしてくれるだろうと考える。
こういう人と話していると思う、「じゃあお前が何かやれよ」。
さて、堀紘一さんの著書、「「真のリーダー」になる条件 初めて部下をもつ人へ」を読んだ。
なぜ今優れたリーダーが求められるのか、そして優れたリーダーには何が求められるのかに興味のある人に、本書はお勧めだ。
著者は、我々に対して「リーダーを目指せ」と言う。
なぜならば、日本の企業は近年確実に変わりつつあり、古いタイプのリーダーではなく、新しいタイプのリーダーが活躍するための舞台が、確実に整いつつあるからだ。
今の日本は、まだまだ旧態依然とした人事制度がはこびっている。
それは何かと言えば、「民主主義への誤った理解」による不公平な評価制度である。
民主主義の原理は、個人と個人が競争しあうことで組織を活性化させ、組織と組織が競い合うことで社会全体を活性化させることにある。
そこで保障されるべきは、誰でも自由に競争に参加できる「機会の平等」である。
しかし日本は、「機会の平等」ではなく「結果の平等」を導入し、今なおそれを続けている。
しかし、この状態は確実に変わると著者は言う。

規制緩和と国際化の波にさらされるこれからの企業は、社内にどれだけリーダーシップの資質を備えた人間がいるかどうかで、大きな競争力の差が生まれる。その結果、リーダーシップのある人材に対するニーズが高まり、成果に見合った給料になっていくはずだ。

今何かと「格差社会」という言葉を聞くが、著者はこれからはより二極化が進むと考えている。
それは、「優秀なリーダー」と「そうでないもの」による二極化だ。
著者の感覚ではそれは、年収に換算すれば3倍の開きは出来るはずだと言う。
しかしこれは当然だと私は思う。
例えば欧州サッカークラブでは、優秀な監督は引っ張りだこ状態だ。
先日もジョゼ・モウリーニョ監督が年俸約15億円でインテルと契約したと報道された。
しかし、彼は監督であって、フィールドに出てゴールを奪うわけではない。
にもかかわらずクラブは15億支払うだけの価値が彼の仕事にはあると踏んだのだ。
優勝するためにはいかに優秀なリーダーが必要を思い知らされる。
以下、自分用のメモ
●リーダーに求められる最も重要な役割は、組織の目的を明確に示し、メンバー一人ひとりをその目的に向かわせることだ
●ミス・コミュニケーションが起こるのは、上司と部下では経験や情報量に差があるから当然
●言葉で伝えきれないことは、「気付かせる」
●上司の目にはっきりと間違いだと映るものも、部下にはそうは映らないことがある。自分の価値観や思考パターンに従った結果なので、それを間違いだと認めるのは難しいからだ。そういう人には質問によって答えに導くのがいい。
●「夢を語る」、そして、それを現実的なものにするために中長期の目標に落とし込み、達成できると信じさせる

「真のリーダー」になる条件 初めて部下をもつ人へ (PHPビジネス新書 54)
「真のリーダー」になる条件 初めて部下をもつ人へ (PHPビジネス新書 54) 堀 紘一

PHP研究所 2008-04-19
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starどんな時代になっても必ず求められるもの、それが「リーダーシップ」
starエリートの条件

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『経済は感情で動く』

マッテオ・モッテルリーニさんの著書、「経済は感情で動く」を読んだ。
本書は行動経済学の本である。
それって何?と思った人、もしくは行動経済学に興味のある人、以下の問題に答えてみてほしい。

問3
 いまはクリスマスセールがたけなわ。あなたは前から目をつけていた携帯電話を買いに行く。行ってみたら値段は九〇〇〇円だった。代金を払おうとしていると、歩いて十分の「あっちの店では同じ製品を八〇〇〇円で売ってるよ」と友達に耳打ちされる。
 さてどうしますか? 安いほうの店に駆けつけますか?
問4
 問3と設定は同じだが、今度はテレビを買いたくなったとする。ある店では一九万九〇〇〇円の値札がついていた。例の友達が駆けつけて、歩いて十分の「あっちの店では同じ製品を十九万八〇〇〇円で売ってるよ」とささやく。
 さてどうしますか? 安いほうの店に走りますか?

ほとんどの人は、問3には「イエス」と答え、問4には「ノー」と答える。
しかし、よくよく考えてほしい。
「十分歩くことで一〇〇〇円安くなる」という状況は変わらないのだ。
経済学の考えるところの超合理的な経済人、ホモ・エコノミクスにとって、一〇〇〇円はいつだって一〇〇〇円のはずだ。
しかし、現実には携帯電話が一〇〇〇円安いのと、テレビが一〇〇〇円安いのとでは、私たちの行動は異なる。

要するに、私たちの頭にあるお金は、きっちり決まった絶対的で抽象的なものではないのだ。私たちはお金には相対的な価値を付与し、経験や感情によって色づけをする。

もう一つ見てみよう。

 あなたがある有名なスポーツ用品メーカーの経営を任されたとする。その会社は「インテリジェント」な走りを約束する革新的な靴の開発に、すでに一〇億円を投資している。
(中略)
このプロジェクトが八〇%達成された段階で、同じ規模のほかの会社が同じ特徴を備えた靴をすでに販売していることがわかった。その靴はプロジェクトを進めている靴より機能的だし値段も安い。
 さて質問。あなたはプロジェクト達成に必要な残りの二〇%を投資しますか?

こう質問された人の85%が「イエス」と答えたそうだ。
だが良く考えてほしい。
いくら今までに投資した10億円がもったいないとはいえ、このまま投資を続けて完成させたところでライバル会社と競争できるとは思えない。
にもかかわらず投資を続けるのは、さらなる無駄遣いになるだけではないだろうか。
「すでに多くを投資してしまったから」という理由だけで不利な投資をさらに続けるこのような状態を、「サンクコストの過大視」という。
さて、サンクコストの罠に気付いたあなたは、次の質問にどう答えるだろう。

問15
 たとえばスキー旅行の予約をした。あなたはばかにならない金額をすでに払い込んでいる。しかし当日は寒くて風も強く、雪が降っていた。家を一歩も出たくないのに、もうお金は払ってしまっている。
 さてどうしますか?
 1 スキーに行きますか。
 2 それとも温かい家で過ごしますか。

経済行動を行うとき、私たちは様々な罠に遭遇する。
本書を読むと、合理的だと思っていた私たちの行動がいかに「人間的」であったかを知り、感動することだろう。
非常に面白い一冊だった。
以下、自分用のメモ
●選択肢の数が増えると、判断を先延ばしにする傾向が強まる(判断するときの葛藤が深まると、しまいに判断力が衰える)
●既に示されている二つの選択肢のなかの、一方にきわめて似た選択肢が追加されると、「妨害効果」が生じて、全く異なるほうが選ばれる比率が高まる(新たに加わった選択肢が他の二つのうちの一方よりはるかに劣っている場合、逆にこれが「餌」になる)
サービスの範囲が広がると、選択のための順序の組み換えを余儀なくされる
●選択肢が増えると真ん中を選びたくなる
●4480円の靴と、5000円なのに4480円になっている靴、どちらを買うか(アンカリング効果)
●会議で最初の発言者の意見に引っ張られ、自分も同じことを考えていた気分になり、ユニークな発想が出てこない(アンカリング効果
●「この数字って結局何が言いたいわけ?」と考えること(4人に2人、つまり50%というのは「相対的リスク」、それに対し100に対する6と4の差、つまり2%というのは「絶対的リスク」)
統計数字は、母体数がどれだけかを確認し、%表示であれば実数に、実数表示であれば%表示に置き換える頭を持つ

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学
経済は感情で動く―― はじめての行動経済学 泉 典子

紀伊國屋書店 2008-04-17
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おすすめ平均 star
star全てはP130の図3・・・これってスゴイ
star行動経済学から神経経済学へ
star入門書としてはOKかも

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最近ふと思った。
「成功する上で欠かせない資質があるとすれば、それは真剣さと素直さではないか」
今までの22年間で、様々な経験をしてきた。
学校の勉強(英語、数学、国語、理科、社会、体育、家庭科etc…)、スポーツ(サッカー、バスケ、バレーetc…)、読書、旅行、友達と遊ぶ、ゲームで遊ぶ、高校受験、大学受験、就職活動、小学校の大半をアメリカで過ごす、学級委員をやる、アルバイト、家庭教師、ブログ(これは最近)・・・挙げていけばきりがない。
振り返ってみると、「真剣に」取り組んできたものは、すべてが活きている。
「あの時あれをやった」「あの時こうした」「あの時こうすると決断した」
全てが一本の線となってつながり、今の自分になっている。
全てが役に立っている。
逆に、今まであまり真剣に取り組んでこなかったものは、ほぼ全てが役に立っていない。
勉強にしてもスポーツにしても遊びにしても、私は昔から「なぜやるのか」「何が得られるのか」「どうすれば得られるか」を常に考えながら取り組んでいたと思う。
最終的に意味を見出せなかったものは、自分には必要ないと判断した時点で、周りがどう言おうと全て排除してきた。
そして、自分なりに「意味」を見出し、大切だと感じ、自分の嗜好性に合うものに関しては、自分の意思で真剣に取り組んできた。
結局、今活きているなと感じるのは意味を見出して積極的に取り組んできたものだけであり、中途半端に終わったものは、たとえ「それ自体」が非常に意義のあるものでも、今私の中で活きているとは思わないし、今後も活きないと思う。
しかし、これは「今だからこそ」言えることだ。
振り返ってみるからこそ、全てがつながって見える。
だが、当事は何が役立つのか、そして何が役に立たないのかなんていう確証はなかったし、周りが考えを異にする中で自分の考えを貫き、何かを排除するのは非常に勇気が必要で、正直怖かった。
しかし、今振り返ってみると全てが最高の決断であったと思える。
だから、「勉強は役に立たない」だとか「そんなものやっても無駄だ」などと、自分がたいして真剣に取り組んでこなかったにも関わらず、そんな短絡的な「嘘」を世の中に撒き散らすようなことはやめてもらいたい。
また、自分の価値観を押し付けて「これをやれば間違いない」「これをやらないと失敗する」という「嘘」の安全な道を子どもに教えるのもよしたほうがいいと思う。
世の中に「とりあえずやっておけば成功する」ものなんて何一つないと私は思う(自分自身の価値観ではなく、誰かの価値観に基づいた幸せを手に入れることが成功ならば話は別だが)。
大切なのは自分の声を聴き、今やっていることが必ず未来につながるのだと言う信念を持ち、真剣に取り組むことだ。
それらは全て後に活きると、私は信じている。
ただ、「信念を貫く」という部分には注意が必要だ。
何も周りの言うことに耳を傾けず、ひたすら頑固に行動しろと言うわけではないし、それではほぼ確実に失敗するだろう。
ここで出てくるのがもう一つの大切な資質である、賢明な人の声に耳を傾ける姿勢、「素直さ」だ。
周りの人たちは、自分が魅力的であればあるほど様々な「援助」「情報」「チャンス」を運んできてくれる。
それらを遮断するのは得策ではないし、逆にそれらに振り回されて「あの人が言うから」「みんながそうしてるからそのほうが安心だ」なんていう理由で流されるのもダメだ。
大切なのはそれらを吟味し、自分にとって何が重要かを考えた上で、答を出すことだ。
考えた上でやはり自分の元々の考えを貫こうと思えばそうすればいいし、相手の意見のほうが正しいと思えばそちらを選べばいい。
それが自分の信念なのだから。
22歳、まだまだ先は長い。
これからも、真剣に取り組んだものは全て未来につながると信じて、自分のビジョンを追い続けようと思う。

『視覚マーケティングのススメ』

ウジ トモコさんの著書、「視覚マーケティングのススメ」を読んだ。
iPodの誕生でデザインが注目を集めているが、「デザインの本質が知りたい」「基本的なデザインテクニックが知りたい」という人には本書をお勧めする。
iPodの成功によって勘違いする人が多いのだが、iPodは外見のデザインが優れていたから成功したわけではない。
そもそもデザインには、
●道具としてのデザイン
●存在としてのデザイン
という2つの評価軸がある。
道具としてのデザインを追及した商品には「使いやすさ」があり、存在としてのデザインを追及した商品には「見た目の美しさ」がある。
ここで例えば見た目ではなく使いやすさを追求した商品を作った場合、視覚的に消費者に訴える事は期待出来ない。
逆に、使いやすさをおろそかにして外見の美しさだけを追求しても、見た目はいいけど使い物にならないと言う本末転倒な商品が生み出される。
いくらiPodの見た目が美しくても、肝心の音楽再生機能が使いづらかったらほとんどの人が購入をためらうだろう。
Appleに徹底した顧客思考があるのは有名だが、「使いやすさ」を徹底追求し、その上で外見の美しさも極めたからこそ、iPodは大成功を収めたのだ。
※詳しくは4月23日の日記「iPodは何を変えたのか? 後編」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080423/1208933135)
ここで重要なのは、技術とデザインの共存である。
Appleでは製品の開発段階から、デザイナーがそこに加わってデザインを手がけている。
それはなぜか。

例えば商品開発のときに、エンジニアが試作品を作り、その試作品に対してクリエイターがデザインをする。それではクリエイターができることはせいぜい素材や色を考えることぐらいです。これではダメなのです。エンジニアが試作品のことを考える段階から、クリエイターと共にデザインをしていくということが必要です。

以下、自分用のメモ
●デザインを導入するとは、マーケティングをすること
●ビジュアルアイデンティティとは、企業理念や活動理念を一目で分かるように視覚化したキャラクターやマーク
●人はデザインを、好き・嫌いといった「タイプ」や高級感や安っぽさなどの「クラス」で感じる
●ブランディングされているから、アドバタイジングもプロモーションも生きる
●「つかむ」デザインと「引く」デザイン
●レイアウトは、見やすくするために行う。目に見える順番と情報の優劣を一致させ、内容を理解してもらうために視点を誘導する
●デザインとは装飾ではなく、意図や意匠であり配置や設計である
●コピーとデザインはかぶらないのが基本

視覚マーケティングのススメ (アスカビジネス)
視覚マーケティングのススメ (アスカビジネス) ウジ トモコ

クロスメディア・パブリッシング 2008-05-14
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おすすめ平均 star
starデザインとマーケティングを融合させて語ったNO1本だ。
starデザインの持つ威力を生かしてマーケティングを実践していこう
starこういうのが欲しかった

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『出会いの大学』

千葉智之さんの著書、「出会いの大学」を読んだ。
本書は人脈術に関する本なので、人脈に興味のある方には、
「28歳までに他社からスカウトされる人脈術」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080522/1211459689)
「レバレッジ人脈術」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080523/1211545636)
もあわせてお勧めします。
人脈は個をエンパワーしてくれる最高のツールだという点で、上述の2冊と本書の考え方は一致する。
また、質のいい人脈を築く上で「人に何かしてもらうためのネットワーク」を作ろうという見返りを求める姿勢はNGであり、人のために何かをしてあげたいという行動が重要であると言う点でも一致する。

すぐにお願いな人
会ってすぐに強烈なお願いをする強者もいます。一度パーティで会っただけなのに、次の日にメールで、「就職先を紹介してください」という人。人生をいきなり預けられました。経歴どころか名前もよく知らないんですが。いくらなんでも…。

これはもう論外だ。
テレビやメディアなど情報を発信するところに情報が集まってくるように、普段から人の役に立つような情報を発信している人の下には、様々な人が情報を寄せてくれる。
普段から人のために何かしてあげようと行動している人には魅力という引力が働き、人が引き寄せられ、その人たちにのって「チャンス」がやってくる。
見返りを求めず人のためにやったことが結局はすべて自分に返ってくるような関係が、質のよい人脈ということだろうか。
人脈のいいところは、まずはそれが「個人ブランド」になることである。
会社を辞めて独立した途端、「今までの人とのつながりは会社と言うブランドや看板を通してのものに過ぎなかった」と、裸になった途端無力になり、失敗してしまう人は多いそうだ。
逆に、個人としてのブランドをきちんと確立している人ならば、独立してからでも成功しやすいのだ。
もう一つは、質の良い人たちに囲まれていると、自分も触発されて成長できることだ。
環境は人を作るのである。
なので、ちょっと無理してでも自分よりも上のステージの人たちとつきあってみることも大切なのだ。
では、優れた人脈を作るためにはまず何をすればいいのか。
著者は、「とにかく初対面をこなせ」という。
とにかく面識のなかった人と会っていく。
そうするうちに量が質に変わり、優れた人に出会える機会が増えるのだそうだ。
というのも、人脈とはそもそも「日ごろのコミュニケーションの結晶」なので、人との出会いを通して自分のコミュニケーションスキルを磨き、魅力的になることで、自然と魅力的な人に引き合わせられたり、紹介されたりといったことも増えてくるのだ。
だから、まずは新規顧客を開拓するつもりで、初対面を数多くこなすことが大事になる。
そのためには、「人と会う仕組みを作る」ことが必要になる。
仕組み化するポイントは、
●定期的に
●かならず
●否が応でも
人と出会うようにし、かつ、
●無理をしない
●気軽に出来る
●習慣にする
仕組みにすることだ。
著者は自らが主催者となり、様々なコミュニティーを作って定期的にパーティを開いているようだが、これは非常に有効なようだ。
私も是非、やってみようとおもう。
以下、自分用のメモ
●見返りを求めない、相手のための行動を基本精神におくことで、クリエイティブになる。
●本当にデキる人はすべての人から学ぶ姿勢を持っている
●期待を上回ること
●「ハブ」ではなく、「コネクター」になる
●人を嫌いになるのは、自分の都合次第
●人を紹介するときは、引き合わせる両方にとって「Win-Win」になるよう気をつける

出逢いの大学
出逢いの大学 中川 ミナ

東洋経済新報社 2008-05-15
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おすすめ平均 star
star賛否が分かれる本だと思うj
star初めてのお誘いは100倍の価値がある
star可もなく、不可もなく。

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『コンサルティングの基本』

神川貴実彦さん編著の「コンサルティングの基本」を読んだ。
本書は、
第1章 コンサルティング業界の基礎知識
第2章 各コンサルティングファーム・領域の解説
第3章 戦略/業務&ITコンサルティングプロジェクト
第4章 組織人事/内部統制/M&A/その他コンサルティングプロジェクト
第5章 コンサルティング業界へ就職・転職するノウハウ
という内容になっており、コンサルティング業界の概観から、実際にどのようなコンサルティング・ファームがあり、具体的にどのようなコンサルティングを行っているのかを網羅的、かつ体系立ててまとめていて非常に良い。
また、新卒・中途でのコンサルティング業界への就職に関するノウハウ・メリットなども扱われているので、「コンサルってそもそも何をやっているのか知りたい」「就職を考えているのでコンサルティング業界について詳しく知りたい」といった人に特にお勧めだ。
私としては、コンサルタントがどのようなプロセス・思考法で問題発見・解決を行うのか、新規事業提案を行うのかを俯瞰できたことと、優れたコンサルタントの持つ「資質」を知ることが出来たことが特に今後に生かせそうだった。
以下、自分用のメモ
●「論理的思考」「ゼロベース思考」「仮説思考」は必須
●クライアントの重要な経営情報に関わるため、コンサルタントには高い職業倫理観と責任感が求められる

この1冊ですべてわかる コンサルティングの基本
この1冊ですべてわかる コンサルティングの基本 神川 貴実彦

日本実業出版社 2008-05-10
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おすすめ平均 star
star確かに、、、と思うことは多いが。
starより深い質問ができる
starスキルを得る本ではない。

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『どんな仕事も楽しくなる3つの物語』

福島正伸さんの著書、「どんな仕事も楽しくなる3つの物語」を読んだ。

輝いて仕事をしている人は、仕事の内容ではなく、仕事に対する考え方に、共通項があったのです。

著者は、楽しい仕事もつまらない仕事もないのだという。
あるのは、仕事を楽しくさせる人とつまらないものにさせる人なのだ。
つまり、今自分の仕事をつまらないと思っている人も、その原因は「自分にある」ことに気付き、自分の考え方を変えるだけで仕事を楽しむことが出来るのだ。
その際のポイントは、いかの5つである。
仕事の意味を考える
②ものごとを前向きに受け止める
自己原因で考える
④自分の可能性を信じて、自分らしくやる
目指すことを、あきらめない
いくつかについて、本書で重要だと思った部分や、自分の考えをまとめようと思う。
①については、そもそも仕事には決まった意味などなく、それに関わる人が自由に意味づけすることができるものだということが重要だ。
つまり、自分のやる気が出てくるような意味づけをしてしまえばいいのだ。
③については、これは特に仕事がつらくなったり、壁にぶつかって行き詰ったときに大切な考え方だろう。
「周りが楽してばかりで仕事しない」「上司が分かってくれない」といった不満がたまると、「もう辞めたい・・・」ということになってくる。
そんなときにそのまま他人のせいにするのではなく、「自分が働きかけることでこの人たちに真剣に働いてもらうことは出来ないか」「自分のアプローチを変えれば上司に理解してもらえるのではないか」と、自分の責任にすると見える世界が変わってくる。
本来、周囲というものは自分が愚痴ったところで変わってくれはしない。
自分がまず変わる努力をして始めて、周囲を変えることが出来る。
そして、自分を変えることで周りを変えているうちに「自己成長」という素晴らしい報酬を得ることになる。
⑤については、「あらかじめあきらめないと決心すること」が重要だ。
なぜなら、人があきらめてしまうのは、あらかじめ「ここまでやって無理だったらあきらめよう」と、あきらめる場所を決めてしまっているからなのだ。
あきらめない限り、失敗ではない。
あきらめない限り、可能性は開けている。
あきらめないと決意して目指し続ければ、必ず達成できる。
「仕事が楽しくない」と思ったときに、お勧めの一冊だ。

どんな仕事も楽しくなる3つの物語
どんな仕事も楽しくなる3つの物語 福島 正伸

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