世の中、民主主義が理想ではあっても、誰かの指示に従っているほうが楽なので、現実には独裁主義を欲している人がたくさんいます。
そして組織が一人の意志決定者に依存するようになると、個人は頭を使わなくなります。
結局はトップの一声で全てが決まるのだからという考えが蔓延すると、言われたことしかやらなくなります。
自分のやるべきことは何なのか、何が課せられた使命なのか、自分で考えることを放棄してしまいます。
次第に仕事への責任感が薄れていき、当事者意識も希薄になります。
当事者意識が薄れるとどうなるのか。
多くの企業では組織をいくつかの部署にわけ、仕事を分担しています。
しかしどんなにきれいに担当職務をわけようとしても、部門間をまたがるか、もしくはどの部門にも明確には属さないようなグレーゾーンの仕事が必ず存在します。
そういう組織の溝を埋めるのが現場のコミュニケーションなのですが、当事者意識が希薄になると「自分の仕事じゃないから」と他の誰かがやるのをあてにするようになります。
こうして組織はタコツボ化し、仕事は回らなくなり、トラブルも起こるようになるわけです。
うちの会社は少しそういうところがありますね。
さらにまずいのは、トラブルが蔓延するようになるとお互いに責任を擦り付け合うようになり、組織内の信頼が低下します。
信頼が低下すると安心して仕事を任せられなくなり、何をするにもいちいち誰かが確認したり、承認したりといったプロセスが発生し、組織の効率性とスピードが失われます。
こうなる前に問題解決が必要ですね。
組織の信頼とスピード・効率性の関係についてはこちらの本がとてもオススメなので、興味があれば読んでみて下さい。
スピード・オブ・トラスト―「信頼」がスピードを上げ、コストを下げ、組織の影響力を最大化する | |
Stephen M.R. Covey
キングベアー出版 2008-11 おすすめ平均 |