女に生まれたら、コレを読め ~○活必勝法~ | |
扶桑社 2010-06-10 売り上げランキング : 3827 おすすめ平均 |
勝間和代さんの新刊、『女に生まれたら、コレを読め ~○活必勝法~』を読みました。朝活、就活、婚活、休活と最近はいろんな「活」がありますが、今回の本は20代の若い女性をターゲットに、勝間さんが様々な「活」について指南した本です。若い女性がうれしそうに読んでいる隣で、私も中身を拝見しました。
最近はかなり批判も多くなってますが、何でも「経済的」「効率的」「合理的」に語る勝間さんは、普段こういう視点で物事を考えない人には論理的視点を持ついい題材だと思います。ただ個人的には、「2度離婚している人に結婚や恋愛について指南されてもなぁ~」とか、「『男性が遺伝子を残すためには、20代前半の女性と性行為を行ったほうが合理的な選択』とか言われてもなぁ~」とか、思ってしまいますが。
特に最近の勝間さんは、「私は恋愛至上主義です」と本で宣言したり、「性行為をするには結婚したほうが経済的」とわけのわからないことを書いたり、恋愛・性について言及する頻度(しかも内容が謎)が増えていますが、何かあったんでしょうか?さて、詮索はここまでにして、本の中身について書きます。
バランスの悪いPDCA
日本政府の戦略には、この4段階のバランスがかけています。「評価」がありません。評価をすると計画がまちがっていたことがわかって、面倒なことになるためです。だから、今の日本は失敗から学べずにいます。
「計画」→「実行」→「評価」→「改善」のPDCAは、繰り返しこのサイクルを回すことでだんだんと精度を上げていく、効果を高めていくことを目的としています。だから、「あれをやりなさい」「これをやりなさい」と命令だけして、それが効果があったのかなかったのか、きちんと評価もせずに「上手くいかなかったのは現場のお前達がちゃんとやらなかったからだ!」と現場の責任にしても、組織は成長しないってことですね。
そのくせ現場には「失敗から学びなさい」といいますが、人が失敗から学べるのはせいぜい「このやり方だと失敗するんだな」ということです。「このやり方だと失敗するんだな」というのも、実行したあとに評価をして初めてわかるのですが、やったらやりっぱなし後は現場の責任では、失敗する方法すら学べません。そうしてPDCAは改善のスパイラルどころか、「計画」→「実行するのは現場」→「責任も現場に追及して終わり」→「現場の意気消沈」→「経営陣は学ばず」という負のスパイラルを回し始めるわけですね。
人間の脳は「失敗による消去法」でしか学べません。人間は誰でも、うまくいく方法を最初からは知りません。何度もトライするうちに、失敗した方法が脳から消去されていき、最後に残るのが成功につながる方法なのです。
失敗を繰り返すPDAではなく、少しずつ成功に近づいていくPDCAを回せるように、私達は失敗を認められるようでなければいけませんね。
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