大人げない大人になれ! | |
ダイヤモンド社 2009-11-20 売り上げランキング : 213 おすすめ平均 |
成毛眞さんの『大人げない大人になれ!』を読みました。これは痛快な一冊です。日本では、我慢したり自分の欲を抑えることが美徳のように思われているところがありますが、本書はそのような考え方に真っ向から挑みます。
今、大人たちに必要とされているのは、「我慢」や「努力」ではなく、子供のような「大人げなさ」ではないだろうか。私がこれまで出会った、凄まじい結果を残した人、人生を楽しみ尽くしてる人たちには、必ずどこか大人げなく、子供じみたところがあった。
そして、彼らを特別な例だと考えてはいけない。本来、大人げなさとは誰もが内に秘めている資質だ。違いはそれを押し殺して我慢をするか、好きなものを貫き、自分の思うとおり突き進むかだけなのである。
ビジネスの視点でいえば、皆と同じことをして、同じ資格を取って、同じような経験をしていたのでは、周囲と異なる発想は生まれることはなく、結局は埋もれてしまいます。しかしそれ以前に、我慢ばかりしている生き方よりも、可能ならば自分の好きなこと、やりたいことをとことん追求する生き方のほうが楽しいはず。「本当に好きなことややりたいことをやって生きることなんてできるのか?」という問いにこれほど多彩な視点で切り込んだ本は私は初めてです。
まるごと「大人げない生きかた」について書かれているのですが、こんなものを書けるのも著者の成毛さんの生き方・考え方がそもそも相当大人げない魅力的なものだからでしょう。組織の中にいるとどうしても協調性を持つことや、場の空気を読むことが暗黙の了解のようになっていますし、「特に新人のうちは猫をかぶっておきなさい」と直接言ってくる先輩社員もいました。でも本書を読んで、それって本当に必要なことなのかな、おかしいことはおかしいと言ったほうが会社のためになるんじゃないかな、と改めて思いました。
「大人げないやつ」と思われてもいいから、自分が正しいと思ったことをできる人でありたいなと思います。
以下、面白かった個所を抜粋します。
やりたくもないことをする行動力などたかが知れているし、自分本来の欲求から逸れた意思の力は継続もしないのである。
物事に夢中になる
いったん見つけたら、それがどんなに小さなことであっても、大事にするべきである。
興味を持ったことには何でも首を突っ込む(中略)夢中になることを見つけるには、まずチャレンジすることが必要
あまのじゃくの考えは、あえて否定することで意見対立の核心に迫っていくから有用なのである。
浮かんだアイデアの中で最も多くの人を怒らせるようなものを選ぶべきである。(中略)見方を変えれば、それだけ既存体制の急所に近づいていたということ
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