トップ営業マンの「話がとぎれたときの質問法」 | |
菊原智明
朝日新聞出版 2010-11-05 |
商談中の沈黙に、どれだけの時間耐えることができますか?
話がとぎれて沈黙するのを恐れるあまり、何とか商品説明を長く続けられるように努力しました。
その結果、ますますお客様から嫌われ、成績はどん底になったのです。私の場合、話が続けば続くほど売れなくなりました。
実は、お客様は営業の売り込みトークには興味がありません。加えて、そもそも営業の本質がお客様の問題解決であることを考えれば、お客様の現状と課題を聞かないうちに解決策である製品やサービスの話をするなど、もっての外なのです。良い提案をするには、まずはお客様の現状と課題を十分に聞き出すことが大切。そのための質問力は、どんなに磨いても磨き過ぎることはないでしょう。今日は菊原智明氏の『トップ営業マンの「話がとぎれたときの質問法」』より、質問で営業トークを組み立てる際の3つのポイントを取り上げます。
1.良い質問リストを作る
口下手なことをコンプレックスに思う人は、ついつい自分が話す練習をしてしまいがちです。しかし上記でも述べたように、いくら上手に話せても、営業が一方的に話しているうちは売れる営業になることはできません。話す練習ももちろん大事ですが、まずは良い質問リストを作ってみましょう。自分が一生懸命話そうとするよりも、こちらから質問を振ってお客様に離してもらったほうが気が楽ですし、お客様の課題も聞き出せるので一石二鳥です。
2.最近ハマっていることを聞く
これは私もたまに使うのですが、ちょっとした間などに「最近ハマっていることはなんですか?」と聞くと、意外と盛り上がります。相手にとって関心のある話題なので話しやすいですし、自分のプライベートについて共感されると人は親しみを覚えやすくなるのです。相手がこちらの質問に対して気軽に受け答えできるよう、このようなアイスブレークの話題も織り交ぜるといいでしょう。
3.無駄な質問をしない
質問をすることは大切なのですが、あまりにも多くの質問をしてしまうと、お客様は次第にうんざりしてしまいます。質問をしているうちはお客様にとってのメリットはないので、度が過ぎると尋問されているような気分になりがちです。質問が尋問にならないよう、無駄な質問は削り、ピンポイントで効果的な質問を投げかけるようにしましょう。
さてここからは私の考えですが、良い質問をするには、やはり事前準備がなにより大切だと思います。私もアポの前の移動中などに、今日聞き出したいことや動かしたい案件についてあらかじめリストアップし、そのためにどういう質問で話を組み立てようかということを考えるようにしています。思ったとおりに商談が進めば気持ちがいいですし、逆にうまくいかなくても次はどうすればいいのかということを分析することができます。
一からすべて自分で作るよりも、こういった本を参考に組み立てたほうが、ずっと早く営業トークを磨くことができます。是非参考にしてみてください。
トップ営業マンの「話がとぎれたときの質問法」 | |
菊原智明
朝日新聞出版 2010-11-05 |