プレイングマネジャーの教科書―結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策 | |
田島 弓子
ダイヤモンド社 2010-04-09 おすすめ平均 |
現場職であり管理職でもある中間管理職(=プレイングマネジャー)は、自分の業務に加え、チームとしての目標も達成しなければならない、非常にハードな役割です。業務量の負荷が大きい上に時間的な余裕がないため、わかっていてもなかなか部下とのコミュニケーションにまで気を回すことができないのが実情です。また、そんな余裕のない上司をみている部下にしても相談しにくい雰囲気ができてしまい、これでは仕事がうまく回らないなと感じています。今日は田島弓子氏の『プレイングマネジャーの教科書―結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策』から、忙しい中でもコミュニケーションを上手にまわすための4つのポイントを取り上げます。
1.ビジネスコミュニケーションを後回しにしない
忙しいからといってビジネスコミュニケーションを後回しにすることは、大きな誤りです。
日常業務で手いっぱい
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コミュニケーションは後回し
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職場の空気が停滞する
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仕事が思わぬところでストップしたり、部下とのトラブルが生じたりする
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ますます業務が増える
これではいつまでたっても忙しいままで、楽になりません。後々大きな問題となってかえってこないよう、コミュニケーションを緊急ではないからという理由で先延ばしにするのをまずはやめましょう。
2.指導よりも、フォローする
人が自発的に動くのは、プレッシャーよりもモチベーションを感じているときです。自分自身が優秀であり、部下を引っ張るタイプのライオン型マネジャーよりも、部下を理解し、フォローができるシマウマ型マネジャーの方が、この点に関しては優れていると言えます。もしあなたが後者であるならば、無理にリーダーシップを発揮しようとせず、まずは部下のフォロー役に回ってみましょう。その方が結果的に、部下の成長を促すことができるのです。
3.引き出し上手になる
気がついたときには最悪の事態になっていたということをさけるためにも、悪い話ほどすぐに報告してほしいものです。そのためにも、引き出し上手、話しかけられ上手になることを目指しましょう。いつも余裕なくあせっていたり、目の前の仕事に追われている上司には、部下も遠慮してなかなか声をかけられません。どんなに忙しくても、部下が話しかけてきたときには相手の目を見て「どうした?」と、その瞬間は100%で受け止めるようにしましょう。そして焦って解決しようとせず、まずはじっくり部下の話に耳を傾けましょう。
4.成功プロセスを評価する
大きな受注がとれたり、新規顧客をかいたくしたときなど、部下がうれしい報告をしてきたときは部下の成長を促すチャンスです。「よくやった!」「すごい!」と褒めることも大事ですが、その上で部下が自分の手柄を具体的に披露できるようにしてあげましょう。「どうしてお客様はウンといってくれたの?」と尋ねることで部下は自分のプロセスを整理し、成功から学ぶことができます。
プレイングマネジャーの教科書―結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策 | |
田島 弓子
ダイヤモンド社 2010-04-09 おすすめ平均 |