営業のミカタ | |
安東邦彦
WAVE出版 2010-08-20 おすすめ平均 |
靴底と神経をすり減らしながら、駆けずり回って飛び込み訪問し、押して粘って、最後は「買ってください」と顧客に頭を下げる。こういう「売り込み型」の営業スタイルに疑問を持つ方は多いと思います。しかし、こういう営業スタイルを脱却し、顧客と対等の立場でつきあうためには、自分に力がなければなりません。今日は安藤邦彦氏の『営業のミカタ』から、売り込まなくても売れる営業になるために私が必要だと感じた4つのポイントを紹介します。
1.専門家になる
かつてインターネットがなかった時代は、営業マンが持つ情報は顧客にとってそれなりに重要なものでした。しかし今では顧客は自分の欲しいものについて自身で調べることが出来、あらゆる商品について営業マンと同等の知識を持てるようになっています。そんな中で顧客から必要とされ、会いたいと思ってもらうためには、ある分野の専門家にならなければなりません。
専門家としての知識と経験を活かし、顧客の不満や課題、問題を解決できる専門家になることが出来れば、ニーズを満たしてもらいたい顧客とニーズを満たす術を知っている営業マンという対等な関係を築くことが出来ます。…ということは、私ももっとIT系の書籍や雑誌を読み込まなければいけませんね。
2.商品力を求めない
「1番じゃない製品を売るために営業がいる」、私はこの考え方が大嫌いです。営業の仕事は自分が扱っている製品に対する顧客のニーズを探し、製品と顧客を結びつけ、顧客の持つ課題や問題を解決するお手伝いをすることです。別に1番じゃない製品を買ってもらうために働いているわけではありません。
現在はニーズが細分化しているのですから、必ずしも市場で一番売れている製品が全ての顧客にとって1番良い製品であるわけではないのです。なので、1番じゃない製品だからといって、卑しい考えを持つ必要はありません。嘘を言ったり、粗悪品を売ることはやめるべきです。その上で、自信を持って堂々と自分の仕事をこなせばいいのです。
3.消費者全員を顧客にしようとしない
消費者全員を顧客にすることは不可能です。赤い車がほしいと思っている人に青いクルマは売れませんし、魚が食べたい人に肉は売れません。自社の製品に対してニーズがない消費者にいくら売り込んでも時間を浪費するだけなので、無理なものは無理と諦めることも大切です。
4.売れる市場を自分の周りに作る
自社が扱っている製品を営業マンが、誰もがほしがるブランド品に育て上げることは至難の業です。しかし、営業マン自身がブランド力を持ち、製品を欲しがるかもしれない潜在的な顧客をひきつけることは出来ます。製品のブランド力を苦労して上げるよりも、自分のブランド力を磨くほうが効率的です。自分の周囲に「売れる市場」を作り、効率的に顧客を増やしていきましょう。
扱っている製品が複雑・専門的なものであればあるほど、営業マンは勉強しなければ製品を売ることはできないと私は思います。卑しい思いをしたくなければ、顧客から必要とされる営業マンになれるよう、日々自分を磨き続けなければいけませんね。私ももっとがんばらねば。
営業のミカタ | |
安東邦彦
WAVE出版 2010-08-20 おすすめ平均 |