ROOKIES (2) (ジャンプ・コミックス) | |
森田 まさのり
集英社 1998-09 おすすめ平均 |
以前紹介した1巻に引き続き、ROOKIES (2)の紹介です。
今回もお気に入りの場面をピックアップしていこうと思います。
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他の奴らもただ目指すものが見えてないだけなんです
それを見せてやるのが私の仕事だし夢ですから
大丈夫本当にどうしようもない人間なんてこの世にいませんから
これは教頭先生に対して述べた、野球部の不良たちに対する川藤先生の考えです。
で、以下の場面に続きます。
小人閑居して不善をなす
だな
徳の至らない人は暇でする事がないとつい悪い事をやってしまう
言いかえれば目的をもってがんばってる人は悪いことしてる暇なんてないってわけだ
だから大事なんだよ夢ってのは
以前読んだ『ザ・ドリーム・マネジャー』に「社員一人ひとりの現在の仕事と夢の実現とをつなぐ架け橋をつくることで、彼らの情熱やエネルギーを呼び起こすことができる」とありましたが、川藤先生が言わんとしていることも同じなのだなと思いました。
また、今週読んだ『最強組織の法則』にも個人のビジョンについて、
ビジョンに「内なる呼び声」を持った強い目的意識があると、ビジョン(望んでいること)と現状の間にあるギャップを埋めようとする、強力な意欲・モチベーション・力が湧く
と書かれていました。
結局何故夢や目的を持つことが必要なのかというと、それがあるかないかでは、未来と現実のギャップを埋めようとする意欲・モチベーション・力に大きな差が出てしまい、成長するスピードが全然違うからなのかもしれません。
渡邉美樹さんも夢について、「夢を叶えることよりも、夢を叶える過程で成長することが実は大切」と述べていますが、まさに成長するうえで「夢」「目的」というのは欠かせないものなのだと再認識しました。
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ということで、次の場面です。
岩屋の外には明るい未来があるのに穴から出られない状況に自分を持っていった愚かさ…
しかもその状況を変革しようともせず穴ぐらの中で小さなよろこびにひたるしかない……
そんな山椒魚の孤独な物語なんだ
自分を変えればいくらでも状況は好転できるのに、今の状況に安住することを選び、その中で小さな喜びに一喜一憂している、という人を例えての比喩だと思います。
周囲を見回すと、そういう人は結構いますよね。
例えば近年のお笑いブームなんかも、グローバル化・不況・リストラなど、いろいろとストレスにさらされながらも、自分が成長することで状況を打開するのではなく、お笑いでストレスを一時的に発散することを多くの人が選んでいるのかもしれません。
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というわけで、ROOKIES (2)も、かなり面白いです。
読書と同様、問題提起をしながら読めばマンガからも間違いなく得られるものがあるなと実感します。
おそらく多くの人にとってマンガは本よりもハードルが低いので、なかなか本が読めないという人は、まずはマンガを読んでみるのも一つの手かもしれませんね。
ROOKIES (2) (ジャンプ・コミックス) | |
森田 まさのり
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ちなみに今読んでいるのはこの2冊です。
スピード・オブ・トラスト―「信頼」がスピードを上げ、コストを下げ、組織の影響力を最大化する
作者: スティーブン・M.R.コヴィー, レベッカ・R.メリル, Stephen M.R. Covey, Rebecca R. Merrill
出版社/メーカー: キングベアー出版
発売日: 2008/11
メディア: 単行本
今ちょうど半分ほど読み終えたのですが、500ページと量が多いのと、かなりじっくりと読んでいるため、恐らく読み終えるのは明日でしょう。
もう一冊はこちら。
Talent Is Overrated: What Really Separates World-Class Performers from Everybody Else
作者: Geoff Colvin
出版社/メーカー: Portfolio Hardcover
発売日: 2008/10/16
メディア: ハードカバー
洋書なので、読み終わるのは1週間~2週間後だと思います。