ジョン・C・マクスウェルさんの著書、「求心力―人を動かす10の鉄則」を読んだ。
つまり、あなたが手にできる成功の大きさは、あなたの影響力、求心力の大きさに比例しているのだ。
一人の人間がたった一人でできることには限界がある。
しかし、そのたった一人の人間が優れたリーダーであった場合、彼は周囲を巻き込み、チーム力へと昇華し、より大きな成功をおさめることができるはずだ。
本書はその優れたリーダーの持つ人をひきつけるカリスマ性、求心力について書かれている。
著者は求心力を以下の10の要素に分けて述べている。
●品格を磨く
●相手を褒める
●相手に期待する
●話を聴く
●相手の立場に立つ
●成長させる
●ヴィジョンを語る
●チームを作る
●後ろ盾になり、相手に任せる
●自立させる
それぞれについて一貫して、「こうせよ、そうすればこうなるだろう」と断言するのだが、その補足説明の根拠が「ある人はこう言った」という説得力に乏しいものだったり、取り上げた例がよくわからないものだったりして、深い部分で納得感を得られない分、ちょっと押し付けがましく感じた。
それでも共感できたのは、私も普段同じようなことを考えているからだろう。
ただ、実行するのは頭で理解するのよりも難しい。
本書で上げられている「人を褒める」部分にしても、実際に褒めようと思えば、まず相手を褒められるようにマネジメントする術を身につけなければならない。
待っていても思わず褒めたくなるような成果を出すことはほとんどないからだ。
相手に自尊心を持たせ成長させるには、できないことをどうすればできるかプロセスを示してやり、できた部分についてはその才能を褒め、できなかった部分については”I know you can do better than that”と更なる期待を示さなければならない。
リーダーシップについては、個人的には
最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと
「真のリーダー」になる条件 初めて部下をもつ人へ
がお勧めだ。
ということで、ちょっと物足りなかった。
求心力―人を動かす10の鉄則 | |
John C. Maxwell Jim Dornan 齋藤 孝
三笠書房 2007-07 おすすめ平均 |