柴村恵美子さんの著書、「斎藤一人奇跡を呼び起こす「魅力」の成功法則」を読んだ。
斎藤一人さんと言えば「銀座まるかん」の創業者であり、2003年度全国高額納税者番付第一位の大金持ちだ。
しかも、土地売却や株式公開による高額納税者がほとんどを占める中、純粋な事業所得のみでの偉業である。
93年度から11年連続で10位以内にランクインしており、累計納税額も第一位となった。
そんな一人さんを師匠と仰ぐ本書の著者、柴村さんが、奇跡を呼ぶような成功法則があるという。
一日3分、「3ホメ」をするだけで、奇跡のようなことが次々と起こり、経済的にも精神的にも成功者になれるというのだ。
一日たった3分で成功者になれるなら誰もがあやかりたいと思うのではないか。
さて、その「3ホメ」の正体とは何か。
「国褒め」「物褒め」「命褒め」である。
一日3分間、自分の住んでいる国や都道府県、都市を褒め、机やパソコン、エアコンなど身の回りのものを褒め、さらに周りにいる人達を褒めるだけで、奇跡が呼べるというのだ。
「そんなわけあるか」という反応が聞こえてきそうだ。
でも思い出してほしい、これは日本一のお金持ち、一人さんの弟子、柴村さんがいっていることなのだ。
自分の狭い世界観や常識にとらわれず、素直な気持ちでじっくり読んでみると、非常に理に適っているから面白い。
「国褒め」を例に一つ考えてみたい。
例えば自分が構えている自営業のお店の横に、新しく大型店ができたとする。
そのとき、「大型店ができたせいで、自分の店から客が奪われてしまう。商売あがったりだ。」と考える人と、「大型店だしたくさんのお客様が集まりそうだ。帰りにうちに寄ってくれる人もいるだろうし、これは商売のチャンスかもしれない。それに大型店が駐車場を用意してくれるおかげで、自分のお店にも遠くから人が来てくれるようになるかもしれないな。」と考える人、どちらが成功しそうだろうか?
要するに、自分が店を構えている「土地」に対してないものねだりをするのと、どんどんいいところを見つけてそれを活用しようとする人との差なのだ。
積極的にいいところを見つけてしまう人のほうが、その利点を生かして成功しそうではないだろうか?
また、「命褒め」についても考えてみたい。
人のいいところを積極的に見つけて褒める人は、周囲の人から魅力的に映るはずだ。
そういう人の下には、その人の持つ「魅力」という引力に引かれて周囲の人達が集まってくる。
これは、「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか」で梅田さんが述べていた、「誰かの心に印象を残し、大切なときにその誰かから誘われる力(4月15日の記事参照http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080415/1208230209)」につながってこないだろうか。
考えれば考えるほど奥が深く、感動的だ。
しかし、それを1日3分間で誰でも実践できる簡単な方法論に落とし込んでしまったところに、この本の偉大さがあると思う。
まずは実践である。
真意がわからなくても、とりあえず実践してみることで後からわかってくることもある。
「不思議だ」と思いつつも、本を読んで、実践である。
斎藤一人 奇跡を呼び起こす「魅力」の成功法則 (East Press Business) | |
柴村 恵美子
イーストプレス 2008-01 おすすめ平均 |