平野秀典さんの著書、「感動の億万長者30のルール」を読んだ。
「感動プロデューサー」である著者は、自身の生き方を「感動の億万長者」としている。
そしてその「感動の億万長者」とはどういう人なのかを30のルールで定義したのが本書だ。
そもそも「感動」「感動の億万長者」とはなんだろうか。
「感動」とは、物心両面の豊かさを穏やかに調和させるものだ。
著者によれば、私たちは現代になってようやく、モノとコトとヒト、すべての豊かさを等しく手に入れることができるようになった。
だが同時に、情報やモノがあきれるほど豊かに供給されながらも心が乾いてしまい、幸せ感が薄くなってしまった時代でもある。
この溝を埋め、対立を融合に変えるために必要な能力、それが「感動力」なのだ。
「感動力」は、「感動する喜び」と「感動される喜び」という、双方向の幸福を実現する調和型のスキルだ。
うれしいことに、この感動というものには「魅力」という引力が発生する。
この引力は、縁やお金やチャンスなどの、世の中のあらゆる豊かさを引き寄せてしまうのだ。
人々に感動を提供し、それを受けて自分も感動し、物心両面でどんどん豊かになっていく、それが「感動の億万長者」という生き方なのだと私は解釈した。
著者によれば、「感動の億万長者」という生き方は「目標」ではなく、「テーマ」なのだそうだ。
明確なゴールのある「目標」と違い、「テーマ」にはこれでいいという果てがない。
テーマはプロセス自体が感動あふれるものであり、そのプロセスが無限に広がっていく。
「テーマ」とは、生涯を通じて常に進化させていく芸術作品のようなものだ。
「明確に想像し、信じて、実践したものは創造される」(創造の法則)
本書は21世紀の新しい成功法則への招待状である。
以下、気になった部分を抜粋
●世の中、仕事が決まっていても、志事が決まっていない人が多い。
●「共感する力」は21世紀型の成功の重要なキーワード。
●心から伝えたいたった1つのことを100の視点で伝える。
●成功者のほとんどは偉大な力(サムシング・グレート)の存在を信じているという。
●ビジネスの王道は、「買わされた」という後悔の念ではなく、「買って本当に良かった」という感動の余韻を提供し、顧客に感謝され、継続的に関係性を創っていくアプローチのこと。
●期待=実感=満足、期待<実感=感動、期待<<実感=感激、期待<<<実感=感謝
●感動以上に口コミが発生
●ほかと違うだけは「差別化」、他と違って魅力があるところを圧倒的に魅力的にすることは「独自化」
●「ターゲット」→「共演者」、「囲い込み」→「ファンクラブを作る」、「客を落とす」→「顧客と競演する」、「売り込みにいく」→「ファンを作りにいく」、「クロージング」→「ハッピーエンド」、「満足を与える」→「感動を共有する」
感動の億万長者 30のルール | |
平野 秀典
サンマーク出版 2008-04 おすすめ平均 |