ジェームズ&リリー・L・アレンさんの著書、「思いが人生をつくる」を読んだ。
「人は思考の主人であり、人格の作者であり、状況、環境、運命の製作者なのです」
力、知識、愛、そして自分の思考の主人である「人」は、すべての状況の鍵を握っており、望む自分自身を作る資質を内に備えているのです。
「人は思ったとおりの人間になれる」という格言がある。
であるならば、ありのままの、等身大の自分を認識することは実はたいして意味のないことかもしれない。
なぜなら、長所も短所も含め、ありのままの自分を認識したところで、その自分像を思い描いている限り、そのままでしかいられないことになるからだ。
それよりは、こういう人になりたいという自分の理想像を鮮明に描くことのほうが、よっぽど大事なのかもしれない。
しかし、何かを手に入れたいと思うのならば、それは思いだけでは達成できないはずだ。
自分の強みを知り、それを生かす術を知ることも大切になる。
企業にしたって、いくら会社の理想像を描いてみても、現状認識ができていなければ理想と現状の間にあるギャップを正しく把握できず、それを埋めるための適切なプロセスを描けなくなる。
人は、自分が望むもの、祈るものを手にするのではありません。自分自身のあり方そのものを手にするのです。望みや祈りは、自分の思考と行動が調和するときのみ、かなうのです。
人は、自分の環境を改善しようとやっきになりますが、自分自身を改善しようとはしません。だから、何も変わらないのです。
自分の思考と行動を調和させるには、正しい行動を知っていなければならないはずだ。
そして思考は夢を描くことによって生まれ、それと調和する行動は自分と現状を知り、どうすれば夢に近づけるかを戦略的に考えることで生まれる。
だから、自分を知り、理想との差分を受け止め、自分を組み変える勇気を持って行動できる人だけが、夢をかなえられるのかもしれない。
そして、そういうある種の自己犠牲を払える人にのみ、世の中を変えることが出来るのかもしれない。
夢を抱く人は、世界の救済者です。
思いが人生をつくる (「セレンディップハート・セレクション」シリーズ) | |
James Allen Lily L. Allen 井ノ原 卓一
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