営業マンは断ることを覚えなさい (知的生きかた文庫) | |
石原 明
三笠書房 2007-08 おすすめ平均 |
石原明さんの『営業マンは断ることを覚えなさい』を読みました。
なぜ売れないのか―
それは、この売れない時代に間違った営業スタイルでお客様に接しているからです。
間違った営業スタイルとは、私たちの多くが持っているあのイメージです。
「お客様にぺこぺこ頭を下げて何とか買っていただく、言われたことは何でもやります。」
ではどうすればいいのかというと、
営業マンは断ることを覚えなさい。
実は断れば断るほど、物は売れるのです。
神田昌典さんの『非常識な成功法則』にも、似たような営業手法が紹介されていましたが、「殿様セールス」をもっと学んでみたいという方には、本書は非常にオススメです。
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● どんな営業マンから買いたいか、お客様の立場になって考えてみる
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本書に、「ペコペコ頭を下げたり、買ってくださいとお願いしたり、呼べばいつでも来たりするような営業マンからはお客様は買いたくないのだ」と書いてあるのですが、確かにそういう営業マンは、いかにも暇で売れてなさそうに見えます。
お客様は、「売れてる営業マンから買いたいのです。」
商品が良ければ売れる、というのは確かにある程度は正しいのですが、注意したいのはお客様は買って実際に使ってみるまで、その商品が本当に良いのかどうかわからないということです。
なので、「営業マンが信頼できるかどうか」というのはお客様にとって、商品を買うかどうかを決める重要な要因になります。
だからこそ「この営業マンは売れていそうだ」とお客様に思っていただくことは、大事なのです。
蛇足ですがこれはブログでも同じで、いかにも「人が多く集まっていそうだ」「たくさん読者がいそうだ」という雰囲気を作るのが上手なブログは、やはりブランディングされやすいですよね(私はほとんどやっていませんが)。
話を戻して、ではどうやって自分を売れてる営業マンに見せるかというと、
●お客様に無理に「会ってくれ」と言われても、断る
●「値段を下げろ」など、ああしろこうしろといわれたら、「じゃあいいです。無理に買ってもらおうとは思っていませんから。」と断る
つまり、
●お客様の要望にはどんな些細な事でも全てこたえるべきなのか? NO!
●お客様のいうことはどんな場合でも正しいのか? NO!
●お客様は好き嫌いなどで選んではいけない? NO!
●無理なスケジュールでも、お客様の予定にあわせるべき? NO!
●お客様は自分や会社よりえらい? NO!
●お客様は神様? NO!
なのです。
そういった姿勢で挑むと「売れてる営業マン」のように見えてきて、その分野の「専門家」と認識され、お客様は買いたくなってしまうのだそうです。
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● 断る練習
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かといっていきなりお客様に「NO」というのは少々勇気がいります。
そこで断る練習として、本書では以下の3つのアドバイスが紹介されています。
●今日のお客様には売らなくていいのだと考える
●否定後を言う練習をする
●本当に思ったことを言う練習をする
●わざと断って主導権を握る
これは今から練習してみようと思います。
とりあえず、「私は読者の方には大変感謝していますが、これからも読者のために記事を書くつもりはありません!」と改めて宣言してみます。
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● 4ステップのマーケティング『売れるしくみ』
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これは個人の営業マンを対象としたものではなく、経営者に対して、会社の売れるしくみを整備しなさい、というものです。
1.集客=見込み客を見つけ、多く集めること
2.見込み客フォロー=見込み客をフォローして買いたいお客様に育てる
3.販売=実際のセールス、買いたい見込み客に多く会う、主導権を持った販売
4.顧客化=お客様をフォローして、リピート販売・新商品購入・紹介につなげる
このうち営業マンがやるべきことは3の販売のみで、後は会社側が営業マンがスムーズに販売ができるよう、バックアップすることが望ましいと書かれています。
ここの部分は覚えておいて、後ほど必要だと判断したときには会社に提言してみようと思いました。
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営業マンは断ることを覚えなさい (知的生きかた文庫) | |
石原 明
三笠書房 2007-08 おすすめ平均 |
余談ですが、立ち上がったばかりの「ビジネス書ユニ学生!」、運営している二人の気合がすごいです…。
手前味噌ながら、これは大学生が読んだらかなり面白いのではないでしょうか。
先日も後輩に見てもらったところ、反応は上々でしたし、これはますます楽しみです。