メアリー・バフェットとデビッド・クラークの共著、「バフェットの教訓―史上最強の投資家 逆風の時でもお金を増やす125の知恵」を読んだ。
投資関連の本を読むのはこれが初めてなのであまり極端なことは言いたくありませんが、それでも本書は史上最強の投資家、ウォーレン・バフェットの投資に対する姿勢を学べる、良書だと思います。
悪人はしょせん悪人であり、悪い人と良い取引をしたいと思うほうが間違っている。
ウォーレンが投資の世界で成功してこられたのは、優良ビジネスの経済特性を正確に識別する能力がそなわっていたからだ。ここで言う「優良ビジネス」とは、揺るぎない競争優位性を、消費者の心の一部に食い込む形で保有している事業のことだ。
投資も結婚と同じであり、対象の会社の情報をかき集め、きっちり理解できたと確信が持ててから、投資に踏み切るべきなのである。
とはいえ、実際に金を生み出してくれるのは、”一生添い遂げる”という部分だ。
ウォーレンは高望みをしない。すべての投球に対してホームランを狙わず、じっくり絶好球を待って、確実に打てる球だけをスイングする。
世の中には、根源的経済性に富んだビジネスと、根源的経済性に乏しいビジネスが混在する。当然、投資先として望まれるのは前者のほう。
会計はビジネスの言語だ
成長に大量の資本を必要とするビジネスと、成長に資本を必要としないビジネスとでは、天と地ほどの差が存在する
時折、株式市場が常軌を逸した動きを見せ、ハイ・クオリティの会社を低価格で売ってくれることがある。このときこそ、楽に金儲けができるチャンスだ。
株式ブローカーが株のプロを自任するなら、自分の金で勝手に設ければよさそうなものだが、不思議なことに、この疑問を口にする顧客は誰もいない。
ウォーレンは一つの銘柄に大量の資金を投入する。
ウォーレンが投資を行う際、みずからが理解できる能力範囲に重きを置く。
投資家はビジネスの一部を買って成長を見守り、投機家は、株価の短期的値引きをサイコロの目で占う。
多くの投資家たちは、短期的な株価の上下運動に目がいきすぎて、短期的には合理的でも、長期的には非合理的な決断をしがちです。
そのため、短期的な業績不良のために「優良ビジネス」の株が一時的に下落することがある。
ウォーレン・バフェットが狙うのは、まさにここなのだそうです。
「優良ビジネス」はそもそも根源的経済性に富んでいるので、一時的に株価が下落はしても、長期的には必ず成長する。
なので、一時的に下落している「優良ビジネス」の株を見極めて、それが適正価格、もしくはそれ以下であったときにそこに資金を集中投資するのだそうです。
私は投資はギャンブル的要素の強いものだと思っていましたが、それはそもそもビジネスを理解していない人がやるからギャンブルになるだけで、しっかりとしたビジネスの知識があれば100%の確信を持って行えるようです。
占いや直感ではなく、あくまで論理的、理論的に分析する。
基本は、
●優良ビジネスを見極める
●適正価格、もしくはそれ以下になるのを辛抱強く待つ
●絶好の時期がきたときに集中投資する
●添い遂げるつもりで、長期的視点に立つ
ということでしょうか。
まずは簿記の勉強から始めるとよさそうですね。
史上最強の投資家バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵 | |
Mary Buffett David Clark 峯村 利哉
徳間書店 2008-01 おすすめ平均 |
2 Comments
僕は最近資産運用始めましたよ。
株価のローソク足やチャートを見て投資するのをテクニカル分析とか言いますが、あれはなかなか難しいらしいです。
やっぱり基本を押さえたバフェットのやり方が一番だと僕も思います。
投資はリスクも付き物ですし、ハラハラしながらやるより余剰資金で気楽にやりながら流れがくるのを待つのがいいんじゃないんでしょうか。
そういう意味で今回のリーマンショックはなかなか面白いですね。
マックさん
投資からはいろいろと学べそうだと感じたので、私も始めようと思います。
ただ、常にチャートとにらめっこするような手法でやると短期的な利益ばかりに目がいきそうで、
本来の目的を見失ってしまうような気がしました。
なので、
>投資はリスクも付き物ですし、ハラハラしながらやるより余剰資金で気楽にやりながら流れがくるのを待つのがいいんじゃないんでしょうか。
私もこれが一番なのかな~となんとなく考えてました。
ただ、現状では先立つ「余剰資金」がないので、とりあえず会計の勉強をしておこうと思います(^^;