全米No.1の営業マン指導者として名高い、ジェフリー・ギトマーさんの著書、「セールスバイブル 日本語版―活躍する営業マンに生まれかわる方法」を読んだ。
昨日読んだ和田さんの著書が営業としての基本をまとめたものならば、本書は具体的なテクニックやノウハウもまとめた「実践書」です。
営業に関わる人なら何度も読み返して自分を見つめる材料にしたい、まさにバイブルだと思います。
まず印象的なのは、著者が「営業は科学だ」と述べていること。
営業の技術とはお客さんが買いたくなってしまうような言葉やフレーズ、テクニックなどの組み合わせであって、繰り返し何度も何度も使えるものなのです。
営業力は、売れない原因は全て自分にあるのだと理解し、あきらめずに磨き続ければ必ず身につけられる、後天的なスキルだと言い切っています。
本書では特に、
●営業マンとしての基本
●顧客の心を動かす質問力
●自分を売り込む会話力
●顧客を楽しませてファンにする力
●断り文句を乗り越えるクロージングの力
をしっかり学べるようになってます。
より具体的には、
●お客様を理解し、お客様に信頼してもらうためのルール
●現在のお客様がもっと買いたくなるようなアイデア
●お客様と仲良くなる方法
●隠れたニーズを引き出す方法
●30秒で出来る自己紹介の手順
●紹介の力を生かすルール
●飛び込み営業の仕方(現在はセキュリティの関係で難しいかも)
●決定権を持つ人を見つけ、コンタクトを取る方法
●営業電話のルール
●社長やCEOからアポをとる方法
●不安を取り除いてお客様の背中を押す方法
等が、主な内容になっています。
それぞれについて概念だけでなく、押さえるべきポイントや、実際のお手本となる会話例まで網羅しているところが、本書を非常にわかりやすく実践的な内容にしています。
特にすごいのがクロージングの部分です。
相手が製品自体に興味がないのは論外ですが、もし潜在的にニーズがあるにも関わらず「NO」と言われたのであれば、
「じっくり考えさせてください」
「予算がありません」
といったお客様の断り文句の奥にある本当の「決めかねている原因」を探り、その不安を解消することで気持ちよく決断してもらうための方法が、かなり詳しく解説されています。
まずは概念を理解し、ポイントを押さえたら、会話例を業界や顧客に合わせて自分なりにアレンジしてみる。
そしてそれを繰り返し練習し中身を洗練させ、自然に振舞えるよう努力すれば、着実に営業力が身につくのではないかと思います。
是非読んで、実践に生かしてみてください。
大変お勧めです。
以下、私用メモ
●いつでもお客様に全ての意識を向ける
●印象的な名詞を作る
●お客様と友人になる
●質問する力と聞く力を特に磨く
●「営業お断り」は無視
●ぬかりなく万全の準備をする
●どんな理由があってもお客様に口答えしない
●お客様が断る「本当の理由」を見極める
セールスバイブル 日本語版―活躍する営業マンに生まれかわる方法 (East Press Business) | |
和田裕美
イースト・プレス 2007-09-13 おすすめ平均 |