松本順市さんの著書、「上司はなぜ部下が辞めるまで気づかないのか?」を読んだ。
今、新卒採用で入社した若者の3割が3年以内に辞めてしまう。
なぜこのような事態が起こるのか、そして、それを防ぐためにはどうしたらいいのかを、本書は簡潔にまとめてくれている。
なぜ部下が辞めてしまうのか。
本書を読んで私は、それは部下が職場で自分が認められていると感じられず、それゆえ自己重要感を満たせないことと、わけのわからないマネジメントに振り回されて成長欲を満たせないことの2つが大きな理由だと感じた。
仕事がうまくいかず、結果が出せない。
成果を出したいと思うが、何をどう改善すればいいのかがわからない。
それに対して上司は「何で結果が出せないんだ、もっと頑張れ」と具体的なアドバイスは皆無で、精神論に終始する。
こんな状況ではやる気をだすほうが無理と言うものだ。
出来ない部下に叱咤することなど、はっきりいって誰でも出来る。
本当のマネジャーの仕事は、部下を育てること、そして部下の力を最適な形で組織の力に取り込み、発揮させてあげることである。
現代のマネジャーは、自分が部下を褒められるようにマネジメントをする能力が求められるのだ。
成長に必要な情報は包み隠さず教えてくれる。
よいところ、ダメなところをきちんと見てくれる。
頑張ったことは必ず評価してくれる。
そして、評価の基準を「相対評価」から「絶対評価」に変えてくれる。
部下が一人の人間として、社会人として成長できる職場をつくる。
そして、「社員の成長がわが社の成長につながる」という考え方を、全員が共有しながら働く喜びを感じられること。それが「ワクワクしながら働ける職場」なのです。
以下、自分用のメモ
●入社前は優秀だと言われたのに、入った途端に評価されない
●部下の「分からない」を分析して、解決に導くことが上司の仕事
●「ダメな人を叩く会議」は社員のモチベーションを奪うだけで生産性がない。「結果を出した人はなぜ結果を出せたのか」を分析し、法則を共有すべき。
●仕事を頑張ればどのような処遇が得られるかが明確だと、やる気が出る
●評価基準を明示する
上司はなぜ部下が辞めるまで気づかないのか? (Nanaブックス) | |
花くまゆうさく
ナナ・コーポレート・コミュニケーション 2008-04-03 おすすめ平均 |