野口嘉則さんの著書、「3つの真実 人生を変える“愛と幸せと豊かさの秘密”」を読んだ。
人間の行動の動機は、突き詰めていくと愛か怖れのどちらかしかない
私はこの言葉に感動せずに入られなかった。
人は生きていく限り、様々な場面で選択や判断を下すことになる。
そのとき、もし迷うことなく、揺ぎ無い自信を持って何事にも対処できる人がいるとすれば、それは確固たる中心軸を自分の中に持っている人だろう。
著者は、その中心軸を定めることが、真の豊かさを実現するには不可欠だと言う。
その中心軸とは、「自分が人生において最も望むもの」である。
多くの人はこれを知らないがゆえに、起こる出来事に振り回され、感情や衝動に流されるのだと言う。
なぜ「自分が人生において最も望むもの」を知らないのか。
それは、本当の幸せが何かを知らないからだ。
人が人生において最も望むもの、それは幸せである。
では幸せとは何か?
人に認められたいと言う感情がある。
これは周りの人間の価値観に振り回されることだ。
これは「怖れ」に基づいて行動した結果である。
人から見限られることへの怖れ、相手にされなくなることへの怖れ、つながりを失うことへの怖れだ。
同時に、自分の存在価値に自信をもてなくなることへの怖れでもある。
それは自分らしさを埋没させることであり、自分を愛せなくなることでもある。
つまり、怖れに基づいて、自分を回りにあわせようとしている限り、「本当の自分自身」の幸せは訪れないのだ。
本当の幸せは、愛に生きるとき、もたらされる。
行動(doing)や結果(having)ではなく、自分自身(being)を認めること、自尊心を他人から認められることによってではなく、自分で満たすこと。
そうすれば、怖れに基づいて行動する必要はなくなる。
周りに依存することなく、自分が一番大事にしているものを軸に行動できる。
そのときに気付く、幸せは求めるものではなく、今ここに見出すものだということを。
当たり前だと思っていることの中にこそ、感謝すべきことがあることを。
The Beatlesの有名な曲に、「All You Need Is Love」がある。
ある人が「愛さえあればいいなんて空想だ。お金がなければ何もできない」と言っていた。
私は確かにそのとおりだと思うとともに、でももし愛さえあれば皆が幸せになれる世界があればそれはそれで素敵だと思った。
しかし、John Lennonの言いたかったことは真実だったのだと、今は確信している。
豊かさを人から奪おうと言う怖れではなく、相手を幸せにしようと言う愛に基づいて行動したとき、皆が幸せになれるということをJohn Lennonは知っていたのかもしれない。
There’s nothing you can do that can’t be done
(中略)
No one you can save that can’t be saved
(中略)
All you need is love
君ができることで、できないことなんてない。
目の前の人に手を差し伸べられない理由なんかない。
必要なのは、愛だけなんだ、と彼は言いたかったのかもしれない。
以下、自分用のメモ
●「相手を幸せにしよう、喜ばせよう」という気持ちが愛。つまりはそもそも社会貢献しかないのだ。従業員、顧客、取引先、家族などから始めて幸せの輪を広げていくことが社会貢献である。
●DoingやHavingに焦点を当てられて育つと、自分のBeingに自信がもてなくなる
●私たちは「Something great」につながっている
●幸せを生む愛は、相手の幸せに貢献しようとするとともに、相手の感じていることを尊重する愛
3つの真実 人生を変える“愛と幸せと豊かさの秘密” | |
野口嘉則
ビジネス社 2008-05-13 おすすめ平均 |