小川浩さんと林信行さんの共著、「アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者」を読んだ。
本書は、
第1章 世界を変え続ける企業 アップルとグーグルの共通項
第2章 アップルとグーグル 異なる戦略とビジネスモデル
第3章 アップルとグーグルの接近と日本にもたらす影響
という内容になっており、アップルとグーグルの特長について、幅広く扱いつつ両者の共通点や相違点を紹介する。
ただ、内容が多岐にわたる分広く浅くなっており、それぞれについて詳しく分析がなされてるわけではなく、あくまで「紹介」という感じだ。
なので、アップルやグーグルについて興味のある人の入門書として読むのをお勧めする。
また、より詳しくアップルについて知りたければ、
「iPodは何を変えたのか? 」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080422/1208845095)
「iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり 」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080502/1209693037)
をお勧めする。
もしくは、スティーブ・ジョブズについて知りたい人には、
「スティーブ・ジョブズ-偶像復活」(http://d.hatena.ne.jp/lemoned-icecream/20080411/1207922183)
をお勧めする。
さて、アップルとグーグルは何かと似通っている部分が多い。
しかし、それもそのはずである。
なぜならば、両者に流れている「根本的な考え方」が同じだからだ。
両者には「今」という時点の常識に縛られず、自由に発想する力がある。
この両者が決定的に似ているのは、帰納法で考えるのではなく、演繹法で事業を考えていることだ。つまり、何か理想の世界、こうあるべきだという確固たる想いがあり、どんな紆余曲折を経てもそこにたどり着くんだという、理想に対して殉ずる決意があるところだ。その一途な態度が、世界のファンをしびれさせていると言えるのである。
だから彼らは、相対思考の罠にははまらないのである。
他者のサービスばかりを意識せず、いいものを何かを絶対思考で考える。
他者との比較からスタートすると、どうしても大きな飛躍は望めない。
大事なのは、製品の本質を検証し、それに対して自社の強みをどう生かすのかだ。
アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者 | |
小川 浩
インプレスR&D 2008-04-21 おすすめ平均 |