前田出さんの著書、「一気に業界No.1になる!「新・家元制度」顧客獲得の仕組み―どんなビジネスにも使える! 継続率96%の秘密」を読んだ。
本書は6年間で2万4千名のホビークラフト(ビーズ、押し花など)のインストラクターを養成した著者が、そのインストラクター事業を余すところなく解説したものだ。
ほとんど費用をかけずに百貨店のイベントに3万5千人を集め、インストラクターの満足度を高めることで帰属意識を高め、96%の継続率を達成するそのビジネスモデルから学べるのは、逸脱したブランド戦略とマーケティング手法だ。
これらをうまく活用すれば本書の言うように、「一気に」業界No.1のポジションを獲得することも可能かもしれない。
いち早く信用を獲得し、知名度を上げたい中小企業などにとっては必読の内容ではないだろうか。
というか、これほどの内容を1500円で書籍化してしまってもいいのだろうか。
手元において大事に使わせていただきます。
以下、私用メモ
●成功のポイントは、会社と組織を分けたこと
●ターゲットは「生徒」ではなく「先生」
●広告媒体(雑誌、新聞)のある企業とジョイントする
●インストラクター事業のポイントは「先生」が「先生」をつくることで、先生自身が何らかの基準を持って新しい先生を認定できる仕組みが必要→体系化されたカリキュラム、教科書
●体系化されたカリキュラムを標準の指導時間で区切り、指導マニュアルとともにパッケージ化することで、先生が指導・評価できる仕組みを作る
●広告媒体とのジョイント、ブランド力のある百貨店での展示会、財団の認定を受けたことによる講座そのものの信用度などを作り上げることで、1000人、2000人単位の受講者をつかめる
●先生たちが活躍できる仕組みを作れば、先生たちが各地で講座を広げてくれるので、勝手に、しかも一挙に全国展開が図れる
●文化・アートに高めることで、先生のモチベーションを上げる
●最初は誰か一人にスポットを当てて光らせる
●ピラミッドの頂点は階層を増やすことでなく、先生をブランド化することで高める
●先生に満足してもらう6つの報酬
・お金(指導料+教材販売)
・ポジション(先生と呼ばれる喜び)
・やりがい
・スキルアップ
・仲間
・人間性
●告知力ではなく、認知率や反応率、同伴率を上げる仕掛けをすることが動員率アップのポイント
●百貨店イベントのポイント
1.先生のブランド化
2.新規受講生の獲得
3.官公庁・業界メーカーへのプレゼンテーション
●ブランド化への4つの証明証
1.賞状
2.受賞作品を百貨店で展示
3.受賞作品のキットを百貨店で販売
4.受賞作品の作品集を作る
●先生を作り、先生を輝かせればその先生が各地でどんどん告知をしてくれる→各地に小さなピラミッドが生まれ、その頂点に光を当てることで、会員を増やしてくれたり、イベントの集客をしてくれたり、商品を買ってくれたり、売ってくれたりする仕組みが誕生する→この仕組みと事業のビジネスモデルを連結させる仕組みさえ考えれば、コストや労力を使わずに事業を拡大させ、業界トップに舞い降りるビジネスモデルができあがる。
一気に業界No.1になる!「新・家元制度」顧客獲得の仕組み―どんなビジネスにも使える! 継続率96%の秘密 | |
前田 出
ダイヤモンド社 2008-07-11 おすすめ平均 |
2 Comments
新・家元制度。
徒弟制度、マイスター制度。
呼び方は色々ありますが、スキル、ノウハウ、誇り、想いを伝承していく仕組み
づくりは難しいですね。
その仕組みづくりが、根付いた時に仕組みがブランドにかわり企業の強みとなる。
本書気になります。Checkしてみますね。
ありがとうございます!
BJさん
是非、チェックしてみてください!
コストをかけずに一気に業界トップに躍り出るその手法に、
知恵次第でここまで物事は変わるのかと、
私は感動してしまいました!