和田裕美さんの著書、「和田裕美の必ず結果が出せる営業法則」を読んだ。
必ず結果が出せると聞いて、ものすごく高度な技やテクニックを思い浮かべる人もいるかもしれない。
しかし本書を読んでみると出てくるのは、例えば
●時間管理
●健康管理
●感情管理
●金銭管理
のセルフマネジメントをきっちり行う、というかなり基礎的なことだったり、
●髪の毛は短く、整髪料はつけすぎない
●スーツにシワ、シミがない
●靴は磨く
●爪が伸びすぎてはいけない
など、かなり常識的なことである。
なので、トークスキルやクロージングのテクニックといったものを求めている人には、本書はあまり向かないかもしれない。
しかし私は本書を読んで、営業にとって何よりも必要なのは表面的なスキルやテクニックではなく、むしろ人に好かれる人間力であり、思想や哲学ではないかと思った。
これは以前読んだ和田さんの「和田裕美の「稼げる営業」になる!―お金と感謝がやってくる3つのステップ」にも書いてあったことだが、和田さんは営業の仕事を、お客様の背中を押してあげることだと述べている。
しかしお客様も馬鹿ではない。
いくら背中を後押ししても、それがただ契約を取りたいという自分の思惑から出てくる行動であれば、相手は納得するはずがない。
「この人は自分のことを真剣に考えてくれている」と思われて始めて、相手も信頼して素直に聞いてくれるのではないだろうか。
であるならば、必要なのは、迷うことなく自信を持って商品を勧めることができ、商品を購入することによって得られる未来を描いて語れる力なのだと私は思う。
そして、それには人に心を開かせるような人間力や、哲学的、思想的な土壌が不可欠だと思うのだ。
繰り返すが、技やテクニックを求めている人には、本書は必要ないと思う。
しかし、「お客様の背中を押してあげる」営業を目指す人にとっては、本書に書かれている人としての姿勢や態度をしっかり身につけておくことが、必ず生きてくると思う。
是非、読んでみてください。
※和田さんのセミナーが開催されるようです!
和田裕美の必ず結果が出せる営業法則 (ヴィレッジブックス新書) | |
和田 裕美
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2 Comments
自身が営業、コンサルを経験し、和田さんはなぜここまで支持されるのかわかりません。
もちろん、私には、ということですが。
和田さんのキャリア・イメージ等に読者が惑わされすぎという印象ですが、私も和田さんの本は半数近くは読んでしまうので、矛盾していますが。。
すみませんとおりすがりのものでした。。
桜少年野球さん
私には営業やコンサル経験はありませんし、
和田さんの本にしてもまだ2冊読んだのみです。
営業についてはテクニックで物を売るようなイメージを
今まで持っていたので、私も最初和田さんの本を読んだときは、
「何故これで売れるの?」と不思議に思いました。
ただ、世間が持つキャリア・イメージはまだしも、
和田さんが営業で素晴らしい成功をおさめてきたのには
やはり理由があるはずだと思いを改めたんですよ。
で、顧客の立場に立って自分ならどんな営業の人に
商品を売ってもらいたいかを考えると、
やはりテクニックで物を買わせようとする人よりは、
一緒になって自分の未来を考えて背中を後押ししてくれる、
後で商品を買ってよかったと思わせてくれる、
誠実な人のほうがいいと思うんですよね。
そして、そういう人は信頼できるし、
知り合いにも紹介したいと思ってしまう。
そこに和田さんの強みがあるのではないかと
勝手に解釈してます(^^;