内藤誼人さんの著書、「自分の印象が「こわいくらい」変わるビジネス心理術―嫌われている人からさえも、好かれてしまう!」を読んだ。
本書は、あくまで自分を嫌っている人の自分に対する印象を変えるテクニック集として読むといいと思います。
●100円を借りてすぐに返す→簡単に信頼を勝ち取る
●議論ではあえて負ける→議論で叩き潰すと怒りを買う
●相手の名誉欲をくすぐってみる
●相手の何気ない会話や独り言を覚えておく→自分に関心があるのだなと思われる
●上下の区別なく、一貫した態度を持つ→公平な人だと思われる
●食事ではおごるか、ちょっと多めに出す→せこいヤツだと思われない
こういったテクニックは、例えば顔を見るだけで吐き気がするほど嫌いだったはずの人間が、おばあちゃんの手を引いて横断歩道を渡っている姿を見かけただけで、「そんなに悪い人でもないのかも?」と印象が変わるように、自分を快く思っていない相手の自分に対する印象をコロッと変えたい場面では、かなり使えます。
嫌われている人に、頼みごとをしなければならないとき、何かを尋ねるとき、顔をあわせて話し合わなければならないときに、本書のテクニックを用いて相手のバリアを壊してしまえば、いろいろとスムーズに進むかもしれません。
ただ、本書の手法を用いても、社交性は磨けても親密性は磨けないでしょう。
議論でわざと負けたりするような人と本当に腹を割って率直な話し合いなどできません。
著者は、食事の際に相手におごったり、少し多めに出すくらいの配慮をしない人はケチでセコイと言いますが、お互いがコントリビュートしあうことを目指す関係ではイーブンな立場が理想であり、私は割り勘が当然だと思います。
本当に親密な関係を築きたい相手には、あまり用いないほうがよさそうなテクニックもありそうです。
ご利用はあくまで計画的に。
自分の印象が「こわいくらい」変わるビジネス心理術―嫌われている人からさえも、好かれてしまう! | |
内藤 誼人
大和書房 2008-09 おすすめ平均 |
2 Comments
デール・カーネギーの「人を動かす」に書いてある感じなのかなぁ?
テクニックで人付き合いするのはなんか気が引けますね。きっかけとしてはいいのかなぁ?
マックさん
テクニックだけに頼るのはやはり、無謀ですよね。
元もとの誠実さからにじみでるコミュニケーションスキルでありテクニックであれば
いいのでしょうが。
結局、テクニックだけに頼って中身を磨かないと、
いつかはばれるでしょうから(笑)