ジョン・ケープルズの著書、「ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則」を読んだ。
神田昌典さんが監訳されている「広告・宣伝・コピーライティング」に関する本書ですが、これは保存版、もしくはバイブルとでも言うべき一冊です。
広告は、その効果を検証しにくいという面を持っています。
商品が売れたとしても、それが広告の効果なのか、それとも別の要因が関係しているのか分からない、もしくは売れなかったとしても、広告に原因があったのか、もしくはそれ以外に原因があったのかは、きちんとテスト・分析しなければ分かりません。
そのため多くの広告が人の意見や感性で作られてしまい、最大限の効果を得られずにみすみす売り上げ・チャンスを逃すことになります。
広告宣伝企画の第1ステップは、感想、個人的意見、憶測、先入観といったものを一切取り払ってしまうことである。
その次のステップは、各種広告と様々な媒体(新聞・雑誌、ラジオ・テレビ、ダイレクトメールなど)の実際の効果をテストする科学的方法を見つけることだ。
本書が優れているのは、まさにこの科学的に効果を実証されたコピー・ライティングのノウハウと、すぐにでも応用ができる「型」が豊富に列挙されているところです。
何も広告業界に勤めていなくても、例えば営業レターやDMを書くときに、または名刺やプロフィールシートの見出し・中身を書くとき、ホームページの内容を考えるときなどにも大いに使える内容です。
特に、「どんな見出しが一番注目されるか」「35の見出しの型」「コピーの売り込み効果を高める20の方法」「こうすれば問い合わせが増える32の方法」などのテーマは、かなり重宝するのではないでしょうか。
巻末に用語の索引と、業界別広告実例の索引があるので、必要なときに辞書的に使えるのもグッドです。
まさにビジネスアイディアの宝庫ですね。
自宅と職場に一冊ずつほしいと思いました。
お勧めです。
余談ですが、本書の第17章に「頭の体操10問」というものがあり、2つの広告の中から実際に効果があったほうがどちらかを選ぶ問題が10個あります。
本書をさっと読んで得たノウハウを駆使して説いてみたところ、7/10正解でした。
ポイントは、素人の私が自身の意見や感性ではなく、本書のノウハウを当てはめて解いたところ、7問正解したというところです。
ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則 | |
神田 昌典 齋藤 慎子 依田 卓巳
ダイヤモンド社 2008-09-20 おすすめ平均 |