栢野克己さんの著書、「弱者の戦略―人生を逆転する「夢・戦略・感謝」の成功法則」を読んだ。
本書はタイトルのとおり、弱者のための戦略を説いたものです。
既に成熟している大企業が強者であるならば、中小企業やベンチャー企業、あるいは士業を行っている人たちは弱者であると言えます。
そして、多くの弱者たちは、弱者であるにも関わらず強者の戦略を実行しようとして失敗するようです。
例えば商品を広く扱い、顧客層も広く大雑把で、営業も広告宣伝に頼る、これは強者の戦略であり、同じ戦略を用いて弱者が彼らに勝てるわけがないのです。
にもかかわらず意外に多くの人がこの罠にはまるのは、ひとえに勉強不足なのだそうです。
では弱者の戦略とは何か。
それは、
●人がしないことに一点集中
●泥臭く接近戦で営業
の二つです。
弱者にとって、商品、地域、顧客、営業の部分で強者との差別化を行うことは必須です。
つまり、大手がカバーしていない分野や地域、顧客層に商品やターゲットを絞込み、そこで泥臭くアナログで会う、異業種と交流する、ハガキ・手紙を出す、ブログを書くなどの「接近戦」で営業活動をするのです。
一点突破によってそこでのNo.1を目指し、つきつめるとそれがオンリーワンになる。
後は、才覚のある人は更に事業を大きくしてもいいし、そうでなければ足るを知り、身の丈にあった「天職」におさまるべきだと著者は説いています。
本書の良い点は、実際に様々な困難を経ながらも最後に逆転を果たした「成功する弱者」の実例が多く取り上げられていることだと思います。
著者自身もその一人なのですが、仕事が上手く行かずに何度も転職を経験し、独立しても失敗し、借金を抱え、何度もうつ病にかかり、宗教団体にも出入りしていたという思わず絶句する経歴の持つ主です。
「七転び八起き」と著者は言いますが、私はむしろ「七転び一起き」くらいじゃないかと思うほど。
それでも勉強だけは欠かさずに続け、44歳を転機に「逆転成功」の人生を歩み始めた著者の体験談は、いわゆる「弱者」の人々に勇気を与える内容ではないかと思います。
夢だけでは食べていけない。
戦略だけでは窮屈。
感謝だけではカモにされる。
しかし、夢と戦略と感謝が同居すれば、逆転が始まる。
予断ですが、著者の経歴も確かに驚きでしたが、それでも愛想をつかずに著者についてきてくださった奥様の存在が私にはいい意味での一番の驚きでした。
※栢野さんのブログです。
なんかすごいです(笑)
http://blog.livedoor.jp/kaya0169/
弱者の戦略―人生を逆転する「夢・戦略・感謝」の成功法則 | |
栢野 克己
経済界 2008-09 おすすめ平均 |
2 Comments
栢野です。今は鹿児島で研修。
で、ホテルのパソコンで偶然拝見しました。
大変、ありがとうございます!
よろしければメール下さい。
プレゼント音声ファイルを贈ります!
栢野さん
コメントをいただき、ありがとうございます!
著書からも勉強熱心な様子は伝わってきましたが、鹿児島で研修中とは、
やはりさすがですね。
ご活躍を応援しています、ありがとうございました!