あたりまえのことをバカになってちゃんとやる | |
小宮 一慶
サンマーク出版 2009-04-13 おすすめ平均 |
小宮一慶さんの『あたりまえのことをバカになってちゃんとやる』を読みました。
A:あたりまえのことを
B:バカになって
C:ちゃんとやる
このABCがいかに大事であるかについて本書は書かれています。
共感する部分の多い、お気に入りの一冊です。
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● 現実を理想に近づけていく人にエネルギーが集まる
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世の中には「理想」がある一方、「現実」もあります。そこには大きな溝があるはずです。
大事なのは現実を理想に近づけようと「思う」ことです。
人間というものは現実を理想に近づけようと努力するとき、自分でも考えられないくらい大きなエネルギーを出すことができます。
私もこの考えに大賛成です。
ただ、周囲を見渡すとそもそも「理想」が見えていない人、もしくは理想を最初からあきらめて「現実」へと妥協してしまう人のほうが多いように見えます。
そういう人は自分からは動かなかったり、とりあえず目の前のことから手を付けたり、今自分のできる範囲でしか行動しなかったりします。
しかし、それではいつまでたっても高い場所へはたどり着けません。
「散歩のついでに富士山に登った人はいない」
富士山に登るには、それなりの装備や準備が必要です。富士山の頂上に立つ人は、みな「富士山に登ろう」と思って、一歩一歩、歩いてきた人たちばかりです。
とりあえず目の前のことから手を付ける「散歩」では、いつまでたっても平地を歩くだけです。
富士山を登ろうという「理想」が見えていてはじめて、そのための準備ができ、実際に富士山を登れる可能性が生まれるのです。
まずは理想が見えていなければ始まらないのです。
では、理想が見えているにもかかわらず、理想を語るだけで現実には行動が出来ていない人と、理想と現実のギャップを埋めようと真剣に取り組んでいる人の違いは何なのでしょうか。
それは現実を理想に近づけようという志があるからです。
その志がエネルギーを生みます。
反対に、理想を現実に妥協させなければいけないときは、失意を生みます。失意を覚えると、人はエネルギーを失うのです。
現実を理想に近づけたいという思いがあるかどうか、志があるかどうか、その思いや志にどれだけのエネルギーが備わっているかが大事なのです。
夢ばかり見て行動が伴わない人は、思いや志が欠けているのです。
思いや志を支える「信念」が弱いのです。
反対に、思い、志、信念が備わっている人には理想を追いかけようという強いエネルギーが備わります。
更にその思い、志、信念が人々の共感を呼ぶものであればあるほど、周囲のエネルギーも引き寄せることになります。
そういう人が理想を実現するのではないでしょうか。
夢は、より多くの人の幸せにつながるようなものでなければなりません。
つまり、正しい考え方といってもいいでしょう。正しい理想、正しい考え方を持ち、それを徹底できるかどうかが重要なのです。
(中略)
まわりの人が応援してくれるからです。現実を理想に近づけるべく行動する人を支援したくなるのが、人間という生き物なのです。
理想・思い・志・信念を持つ、この
●あたりまえのことを
●バカになって
●ちゃんとやる
ことがとても大切なのです。
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● 目の前の仕事を深いところまで掘り下げなさい
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ただの事務処理だけなら、オンザジョブトレーニング(OJT)をある程度やれば、誰でもできるようになります。
でも、目の前の仕事を本質まで掘り下げられるかどうかで、その道のプロになれるかどうかが決まります。
とにかく目の前の仕事を、気を抜かずに全力でやる。自分で選んだわけではない仕事こそ、脇目も振らず、バカになって取り組む。自分で選んだわけではない、すなわち、天が与えてくれたチャンスだと思うことが大切です。
仕事の本質は誰かが与えてくれるものではありません。
自分で探して見出すものです。
自分で選んだわけではないから、無理やりやらされている仕事だからと手を抜くのではなく、この仕事の本質は何処にあるのかとしっかりと考え、自分なりの意義を見出して真剣に取り組んでみる姿勢は、確かに大事だと感じます。
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あたりまえのことをバカになってちゃんとやる | |
小宮 一慶
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