オスカー・ワイルドに学ぶ人生の教訓 | |
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グレース宮田さんの『オスカー・ワイルドに学ぶ人生の教訓』を読みました。
本書、めちゃめちゃ面白いです。
何か、違う。
楽しそうに盛り上がっている人たちの中で、ああ、自分はなじめない、と違和感を抱いてしまうことはありませんか。
あるいは、組織の文化に溶け込むように強いられ、なんだか居心地が悪いなと思いつつ、他人に対し、醒めた目でどこか優越感を抱いていることはありませんか。
おめでとうございます。
そんなあなたは、「選ばれた人」と思って間違いありません。
自分にとって不要なことを笑い飛ばす、心の余裕。
常識にとらわれない、心の強さ。
他人の言動を観察する、遊び心。
そんな資質をあわせ持つあなたに、私が敬愛してやまない、ある人物をご紹介します。
その名はオスカー・ワイルド。
周囲と異なっていても良いんだ、自分は自分でいいんだという勇気が沸いてくる一冊です。
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● 思いやりとは自分のことばかり考えること
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「思いやりとは自分のことばかり考えることだ」と言われたら、素直にその通りだと思えますか?
自分で自分のことを思いやって生きている人は、他の人に向かって「思いやりがない」などとはいわないし、感じないもの。真の思いやりとは、自分のことばかり考えて、初めて生まれるのである。
私は自分のことを、いわゆる思いやりがある人だとは思っていませんが、確かに他の人に対して思いやりがないと言ったり、感じたりしたことはあまりありません。
結局ある人が他人に対して「思いやりがない」と言っているときは、その人の行動が自分にとって都合が悪いからであって、罪悪感を与えようとして言っている場合が多いのではないでしょうか。
「思いやりがない」と言われたら、その人にとって都合のいい人であることと、自分のことを考えること、本当はどちらが大事なのかを良く考えたほうが良さそうですね。
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● 誠実な人間は致命的
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誠実であるということは本当に危険なことである。
ここでいう誠実というと、誰にでも分け隔てなく平等に愛想を振りまけるとか、誰でも公平に扱えるとか、約束は必ず守りウソはつかないとか、そういったことでしょうか。
これはこれで確かに美徳かもしれませんが、実際には自分にとって面倒な付き合いは避けて、都合のいい人とだけ付き合っていたほうが楽であって、世の中の幸せな人は往々にしてそういう人であるというのも事実です。
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● 助言は役に立たない
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私は、本当に信頼しているごく一部の人にしか、相談したいとは思っていません。
その人の助言は、「本当にあなたのため」を思っていっていることであろうか。そんなわけはない。もし、あなたがその助言に従い、失敗したとする。当然ながら、その人は責任などとらない。
多くの場合助言というのは、アドバイスする側にとって都合のいいものになりがちです。
そういう意味で、「本当にあなたのためを思っているのか」といわれたら、確かに違うのかもしれません。
結局自分以上に、自分に対して責任を持てる人はいないのです。
もし耳を傾けるべき人がいるとすれば、それは一緒に重荷を背負ってくれる人だけでしょう。
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● お互いを誉めあうのは、くずの芸術家
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本当に自信がある人は無責任な批判もしないが、むやみやたらに褒めあうこともない。認めあうことと、褒めあうことは全然違う。
すぐに人の意見に共感したり、同調するような人はとても信用できたものではありません。
こういう人は、調子がいいときには味方かもしれませんが、自分の立場が苦しくなったときに一緒に戦ってくれるようなことはありません。
逆に必要とあればいつでも自分の意見をはっきりと言えて、自分の立場に責任を持てる人は、味方に出来れば非常に心強いものですね。
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