ぐっとくる? | |
安田 佳生
サンマーク出版 2011-02-14 |
【お題】
ぐっとくるブランドを作るにはどうすればいいか?
ポイント1.こだわりを守る
トップやリーダーが何にぐっときているのか。それは社員にも顧客にも伝染していきます。利益を出すことにぐっときているようでは、給料だけを目的にしている社員や、価格の安さだけを目的にした顧客しか集まりません。もし技術やサービスに徹底的にこだわっているのであれば、会社と社員を疲弊させるような必要以上の値引きをしないようにしましょう。安さと引き換えにこだわりをなくしてしまっては、ブランドにはなりません。
ポイント2.こだわりを伝える
できるだけ価格を抑える努力はしているが、それでも品質にこだわるとこれ以上値下げできない。しかし、たとえ他社の製品より高くても、それだけの価値がある。そう訴えることが、ぐっとくるブランドを作る上では必要です。問題なのは、良い商品かどうかを見抜くだけのスキルを消費者が持っていないことです。なぜ他社よりも高いのか、それは何にこだわった結果なのか、そこをきっちり伝えましょう。
ポイント3.クチコミを促す
顧客が「あそこはいいよ」と語るのはクチコミではありません。それでは何がいいのか分かりません。「自分がそこで買う理由」をきちんと伝えてもらえなければ、自分で選択したいと考えている現代消費者に選ぶための情報を提供できません。相手が選別できるよう、「自分たちが選ばれている理由」を明確にしておきましょう。
「自分たちが選ばれている理由」を明確にするのは難しい作業ですが、今までやってきたこととやってこなかったこと、その境目を明確にすることで自分たちの強みが見つかるかもしれません。それこそが自分たちのこだわりなのです。
【考察】
こだわりを持つことは大切ですが、「お前にはこだわりがないのか!」「もっとこだわれ!」と叱咤激励して身につくものではありません。そもそも誰かに無理やりやらされている時点で、顧客は魅力を感じてくれないでしょう。こだわりは本人の内から出てくるモノで、価値観や信念に結びついたものではないかと思うのです。それは言われたことしかやらなかったり、誰かの意見に右へならえばかりしている人には見つからないのでしょう。
ぐっとくる? | |
安田 佳生
サンマーク出版 2011-02-14 |