マッチポンプ売りの少女 ~童話が教える本当に怖いお金のこと~ | |
マネー・ヘッタ・チャン
あさ出版 2011-04-25 |
つくづく思うのですが、営業職はやろうと思えば簡単に顧客を騙せる仕事です。自社の製品やサービスの品質・機能・価格について、情報力で顧客は営業担当者に勝てません。情報力に大きな差があるのですから、不利な情報は隠しますし、その気になれば嘘を付くこともできてしまいます。
営業も一人の人間であり、会社に戻れば厳しいノルマを課されています。そんな中で、相手を騙せば売れるかもしれないという誘惑に勝つためには、自分の仕事が何であるかを思い出すことです。もちろん売上を上げることなのですが、それは顧客の抱える問題を解決することによる対価なのです。そこをねじ曲げて正当化する人もいますが、私は反対です。
さてさて、世の中には自分が助かるためならばいくらでも人を騙そうという人たちがゴロゴロいます。水嶋ヒロの『KAGEROU』を出来レースで小説大賞にしたポプラ社しかり、寄付金を使って東京の一等地に豪華な自社ビルをたてた日本ユニセフしかりです。よくよく裏のカラクリを読んで、自分の頭で理解するまで考えなければ、私たちは簡単にダマされてしまいます。そういう視点を養うために、本書『マッチポンプ売りの少女 ~童話が教える本当に怖いお金のこと~』はなかなか優秀な一冊だと思います。読み物としても面白く、さらっと読めますので、是非読んでみてください。
マッチポンプ売りの少女 ~童話が教える本当に怖いお金のこと~ | |
マネー・ヘッタ・チャン
あさ出版 2011-04-25 |
2 Comments
紹介ありがとうございます!
売上は顧客の抱える問題を解決することによる対価
非常に良い言葉ですね
欺さず欺されず、誇りを持って仕事をする方が増えてほしいものです
>マネー・ヘッタ・チャンさま
楽しく読ませていただきました。
そうですね、欺かずに誇りを持って仕事を続けたいと思っています。