図解 わかる税金―収入にかかる税金・財産にかかる税金・生活にかかる税金〈2010‐2011年版〉 | |
芥川 靖彦 篠崎 雄二
新星出版社 2010-04 |
結婚をし、今後の設計をするうえで私がとても気になり始めたのが、「税金」。扶養控除はどうなるのか、今後どれくらい税金を払う必要があるのか、そもそも税金の額はどのように決められているのか・・・?サラリーマンの場合は会社が変わりに処理してくれるため、私たちは意外と税金の仕組みを理解していません。そこで今回は『図解 わかる税金』を通して、若手サラリーマンでも知っておきたい税金の知識を紹介します。
1.税金は何に対して課されるか
サラリーマンは収入から税金を支払っています。しかし、実は収入の全てに税金が課されているわけではないのです。最終的な課税対象となる「所得」は、給与全体から該当する「所得控除額」を差し引いて決められるのです。
所得控除には、
・給与所得控除(スーツ代や交際費などの必要経費として受けられる控除、収入額に応じて控除額が決定される)
・配偶者控除(配偶者の所得が一定金額以下の時に受けられる控除)
・扶養控除(所得が一定以下の親族などがいる場合に受けられる控除)
・社会保険料控除
・生命保険料控除
などがあります。
これらを収入全体から差し引いた額を「所得」といい、この所得の額に応じて税率が決まり、そこから更に決められた控除額を差し引くことで税金の額が決まります。つまり、【課税所得金額(収入ー所得控除額)】×【税率(5%〜40%)】ー【控除額】=【税額】となるのです。
2.年末調整とはなにか?
サラリーマンの場合、税金はあらかじめ給与から天引きされて支払われています。しかし、この天引きされる金額は、昨年度の収入実績をもとに、年間を通して毎月の給与額が変動しないことを前提に決められています。そのため、あらかじめ天引きされてきた税額の合計が、年間を通した給与の合計額をもとに算出した最終的な税額と一致しないことがほとんどです。この時に発生する過不足を補うための手続きが、「年末調整」です。そして、税金を払い過ぎていた場合は「還付」が受けられ、税金が戻って来ます。逆に不足していた場合は、追加で納付しなければなりません(給与から天引きされます)。また、年の途中に結婚したり、子どもが生まれたりした場合には控除が受けられるため、年末調整時に申告すれば還付が得られます。
3.確定申告はどういうときに必要か?
普通のサラリーマンの場合、収入は会社からの給与のみなので、年末調整の後に確定申告までする必要はありません。しかし、例えばブログのアフィリエイトの収入があったり、サイドビジネスによる副収入がある場合は、収入額が20万円を超えてしまうと確定申告が必要となります。これを怠ると脱税になってしまうため(とはいえ、わざわざ税務官が調査に来ることはほとんど無いと思いますが・・・)、必要な人は勉強しておいたほうがいいでしょう。
図解 わかる税金―収入にかかる税金・財産にかかる税金・生活にかかる税金〈2010‐2011年版〉 | |
芥川 靖彦 篠崎 雄二
新星出版社 2010-04 |