ダイレクトメールで見込み顧客を効率よく集めることが出来れば、営業活動がどんなに楽になることでしょう。しかし実際に書いてみると全然反応がなく「DMなんてダメだ」と否定してしまったり、「文才がないから・・・」と書く前から諦めていたりしませんか?確かにいくつかのポイントを外してしまうと、DMは全く効果を発揮しなくなるようです。
しかし、しかるべきポイントを押さえれば、効果的なDMは誰にでも書けるのです。というわけで今日は『バカ売れ 魔法の手紙DMが面白いほど書ける本』から、「やってはいけないDM営業の失敗7選」を紹介します。
1.見出しが商品名・サービス名になっている
「◯◯のご紹介」「◯◯のご案内」といった見出しで始まるDMはかなり多いですが、残念ながらこういったDMは失敗します。なぜなら、この手の見出しの売り込みのDMがあまりに多すぎることから、顧客は見ただけで「また売り込みのDMか」と判断してしまい、その先を読んでくれないからです。顧客はあなたの商品やサービス名などどうでもいいのです。関心があるのは、「自分にどういうメリットがあるのか?」だけだと覚えておきましょう。
2.書き出しがあいさつ文になっている
「拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」この一文が書かれているだけで、他のDMと同じような広告だと判断されてしまうおそれがあります。堅苦しいあいさつ文からはじまる書き出しの問題点は、あまりにも多くのDMでこの書き出しが用いられていることです。こうした書き出しはまったく意味がないどころか、かえって相手の感情を動かす上でブレーキとなってしまうでしょう。
3.「突然のお手紙失礼いたします」で始まっている
「突然のお手紙失礼いたします」これは礼儀作法・マナーを重視する日本人らしい謙虚な一文ですが、残念ながらまったく効果的ではありません。これは相手に、「私はあなたの知らない相手です。勝手ながら売り込みのDMを送らせていただきました」と自ら言っているようなものなのです。即、相手の警戒心を呼び起こしてしまうNGワードなので、絶対に辞めましょう。
4.自己紹介からはじまる
冒頭から自己紹介で始まるDMもよく目にします。読み手はこれを見るだけで「また売り込みか、警戒しなくては」と無意識のうちに判断し、身構えてしまいます。他社と同じような売り込みのDMを書くほど、売り込み臭が出てしまい、相手の感情を動かしにくくなります。自己紹介をしたいのなら、うしろのほうでサラッとやりましょう。
5.理性で考える
理性で考えると、どうしても「あいさつは入れないとな」「自己紹介をしないと失礼だ」と、上記のような勘違いをしてしまいがちです。顧客は売り込みを強く警戒しているので、「これはいつものDMとは違うぞ」と思わせるようなDMでなければ、興味を持ってもらえません。相手の感情を動かすようなDMをつくるのならば、理性ではなく感情に訴える文章を書きましょう。
6.説明調の文章になっている
説明調で長い文章を書いてしまうと、「いったいこのDMは何を伝えたいのか」「読み手に何をしてほしいのか」「なぜそうする必要があるのか」などの一番伝えなければならない部分がぼやけてしまいがちです。加えて説明調の文章は感情ではなく理性に働きかけるので、顧客の関心を引くには逆効果でもあります。書き出しが長文で、しかもその内容が説明調では、顧客は読むのを辞めてしまうことを覚えておきましょう。
7.メリハリが無い
文章にメリハリがなく、一方的にこちらの主張を相手に伝える文章では、顧客の感情は動きません。時には、顧客にも考えてもらいましょう。たとえば、「・・・だと思いませんか?」と問いかけてみたり、「だから・・・する必要があるのです」と力強い表現を使ってみたりして、顧客の感情に揺さぶりをかけるようにすれば、うまくいけばハートをわしづかみにできるでしょう。
【編集後記】
今回は「失敗するパターン」をご紹介しました。そろそろ「成功するパターン」も知りたくなってくるころではないですか?
それは次回、ご紹介したいと思います。
バカ売れ 魔法の手紙DMが面白いほど書ける本 | |
黒田 浩司
中経出版 2011-06-15 |
本書は著者の黒田様より献本頂きました。ありがとうございました。